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プロダクトデザインや家具、内装デザインなど、幅広い分野で活躍するデザイナー、MCLスタジオ主宰の三条市上須頃、星野晃作さん(28)が企画、商品化した紙製の花器「カートンベース」が、このほど米・シアトルで開かれた第5回国際デザインリソースアウォード コンペティションのプロフェッショナル部門でファースト・プレイス・ウィナーを受賞した。 受賞作のカートンベースは、組み立て式で水を入れて花を生ける花瓶の部分と、それを支えるカバーの2重構造になっている。側面はベースの折線にそって折り、底も折線にそってへこませて固定。カバーを折らないように広げて花瓶ベースの両脇から出ている支えの部分をカバーに差し込めば、水の重さで花を生けても倒れない花瓶ができあがる。素材は牛乳パックと同じで耐久性に優れ、使えなくなったら牛乳パックのリサイクルとして回収できる。 2年前に友人が入院したとき、見舞いの花を生ける花瓶が使いにくく「使いやすく丈夫で持ち運びができる花瓶がないか」と思い立ったのが発案のきっかけ。自ら素材を選び、花器として使えるようにデザインし、製造と販売は、長岡市の安達紙器工業(株)に頼んだ。現在は、新潟市笹口2、ハーズショップが1個500円で販売している。 国際デザイン・リソース・アワード・コンペティションは“リサイクル原料や持続可能な手法で採取された素材を用いて新しい製品デザインを生み出す”というコンセプトで1994年設立。資源を有効利用するためのすぐれたデザインの提案に賞を与える国際的なデザインコンペティションで、ことしは23か国から200点を超える応募があった。 その過去の受賞作を展示した「記憶のデザイン展」が一昨年、三条燕リサーチコアで開かれた。コンペティションを主催するトム・ジョンソン氏も来条し、たまたま星野さんのカートンベースを紹介する機会があったのが縁で、昨年12月に応募。ことし2月に電子メールで受賞の連絡を受けた。 コンペティションはプロフェッショナルとスチューデントの2部門あり、プロフェッショナル部門のファースト・プレイス・ウィナーは9点が受賞。日本からは星野さん含めて2人が受賞した。 星野さんは「応募したときは、入ればいいなぁ、と思っていました。メールで連絡が入ったときはびっくりしましたが、本当かなと思いましたが、8月に入ってアメリカから受賞の盾が届き実感しました」と話す。 「これからは販路を拡大し、販売に力を入れていきたい。色は素材を生かした白で印刷もできますからノベルティグッズなど、いろいろな使い方が提案できます」と、今後の展開を期待している。また、ファースト・プレイス賞を記念して、製造販売元の安達紙器工業(株)から抽選で30人にカートンベースをプレゼントしており、応募は同社のホームページで受け付ける。 【関連リンク】 The International Design Resource Awards (IDRA) ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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