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三条市教育委員会は、1日午後2時から三条市中央公民館で美術館めぐり特別講演会を開き、「和歌の家」として平安から800年続く冷泉家の25代目当主で、池坊短期大学学長の冷泉為人(れいぜい・ためひと)さんを講師に「冷泉家の歴史と文化」のテーマで聴いた。 冷泉家は平安時代の終わりから鎌倉時代の始めにかけて活躍した歌人、藤原俊成(1114-1204)、定家(1162-1241)を祖とし、政治の中心が武家に移っていくなか、歌道を中心とした公家の伝統的な文化を現在に受け継いでいる家。 冷泉家には、典籍や古文書な国宝が4件、重要文化財が41件の有形文化財を所蔵し、寛政2年(1790)に再建した建造物は現存する唯一の公家住宅で、今から400年前の1606年、今出川沿いで京都御所の北側に家を構えた。また、正月、歌会初め、節分、ひな祭り、端午の節句などの年中行事は、国の無形文化財になっている。 会場は満員で事前の申し込みをした市民420人が聴講。永塚光雄市教育長は「本日から新潟県立博物館で冷泉家展が始まりました。冷泉さんは長岡でのテープカットが終わった足で三条に来ていただきました。平安、鎌倉から800年、和歌の家として華の宗家としての貴重なお話が聞ける機会です。最後まで聞いて冷泉家展を鑑賞してください」とあいさつした。 冷泉さんは、来場する際に聴講者に渡した冷泉家の歴史と文化をに関する資料にそって、冷泉家の始まりや古典籍などを説明。後半30分はスライドを使って所蔵する調度や絵画などを紹介した。 美術館めぐりは三条市内に美術館がないことから、市外で開かれる美術展への“足”を提供しようと今年度から市民の参加を募って行っており、併せて見学の理解を深めてもらおうと特別講演会を開いている。 7月に県立近代美術館で開かれた第1回エルミタージュ展に伴う講演会を行っており、今回で2回目。冷泉家展は、1日から30日まで、新潟県立歴史博物館で開かれており、冷泉さんがオープニングで長岡市で講演するのにあわせて三条市での講演を依頼した。 ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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