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三条市は8月末、これまで世界や国内へと、外向きに三条市アピール色が強かったホームページをリニューアルし、トップページを市民の閲覧に重心を置いたデザインに変更した。 三条市は平成8年10月にホームページを開設。三条市の産業や文化を外部にPRしてきたが、インターネットの普及に伴って、市民から電子メールで「転入の手続きの方法が知りたい」「保健行事を知りたい」といった行政に関する問い合わせた増えてきた。 それに伴い、市民に向けて見やすく、欲しい情報が探しやすいホームページへリニューアルした。 具体的には、これまでの抽象的な言い回しをやめ、大分類、さらに小分類という形で具体的な内容をテキストで表示してリンクを張ったので、一覧性が高まり、ほしい情報にたどり着くのが容易になった。 さらに全文検索システムを導入し、キーワードで瞬時にキーワードを含む文書を探すことができるようになったのも、それを助けてくれる。 一方で、基本的にトップページだけを更新したために、整合性がとれなくなっている。トップページからリンクで各ページに入ると、そのページにはリンクがトップページへのリンクしかなく、ほかのページへ移動するにはいったん、トップページに戻らなければならない。 以前はページを分割するフレームという機能を利用し、左側のフレームに設置したリンクをクリックすることでトップページへ戻らなくても、ほかのページへ移動できた。ページを移動するうちに、どこにいるのかわからなくなる、いわゆる“迷子”状態になりやすく、この点では明らかにこれまでより使い勝手を損ねている。 また、地方自治体の多くは、広報紙を電子文書のデファクトスタンダード“PDF”と呼ぶファイル形式でホームページ上からダウンロードできるようにしている。PDFファイルでは、実物とほとんど同じ形で広報紙をパソコンから印刷でき、県央地域でもすでに燕市、吉田町、下田村がPDFを用意している。 しかし、三条市ではPDFファイルはデータ容量が大きいため、表示に時間がかかり、ユーザーの接続料金など経費負担が大きくなることから、今のところPDF化は考えていないという。 三条市では、光ファイバーを導入による地域イントラネットの整備を進めており、その中で公共施設の予約や抽選もホームページの利用状況を参考にしながら次のステップとして考えている。 燕市も8月1日、ホームページをリニューアルしており、結果的にトップページの縦3段組のコラム形式のデザインは燕市のホームページにならった格好で、全文検索システムも先に燕市が導入している。 反面、すでに燕市が実現している公共施設予約や各種申請書のダウンロードなど、行政手続きに伴う市民の労力の軽減に直結するサービスはない。また、チェックが甘いせいか、リンクが外れている部分が目立ち、各ページデザインがばらばらで統一感がないなど、改善の必要性を感じさせる部分も多く、全面的なリニューアルも視野に入れた取り組みが期待される。 【関連リンク】 ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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