spacer コンテンツ
spacer ショップ検索

公共施設も検索可能
分類別検索はここ


ニュースタンク

...見出し一覧へ

燕市立図書館PCウイルス「Nimda」感染で対応に追われる燕市(2001.9.21)

燕市立図書館のサーバが、世界中に爆発的な勢いで広がる強力なPCウイルス「Nimda」に感染。県央地域の行政関連のホームページではおそらく初めてのウイルス感染で、燕市では最近、同図書館のホームページにアクセスした人にウイルスチェックを呼びかけている。

ウイルス対策で職員が出払って閑散とした情報管理室

19日朝、燕市に対して図書館のサーバの保守契約を結ぶ業者からサーバの停止の連絡が入り、その日はサーバを止めた以外、何も対策は行っていなかった。翌20日朝になって委託先からウイルスに感染しているとの報告があった。また、同じの日の夕方には全国規模のプロバイダからも燕市立図書館からの不正アクセスの苦情が殺到しているという連絡が入った。

庁内への感染が疑われることから、市のサーバを停止させてウイルスチェックするのはもちろん、ウイルスの拡散を防ぐために庁内のネットワークをインターネットから切り離し、外界と遮断する形にし、庁内160台のパソコンのチェックを始めた。同時に市内11小中学校のパソコンも庁内のネットワークを通してインターネットに接続するため、ざっと360台にのぼる小中学校のパソコンもインターネットに接続できなくなった。

この日、3つの学校でインターネットを利用したIT講習が行われるため、市情報管理室職員は会場となる3校をまずウイルスチェックするとともに、3班に手分けして学校を回って予防策を講じ、学校のすべてのパソコンのチェックを終わったのは午前零時になっていた。

21日になって庁内約160台のパソコンをチェック。チェックしていないパソコンには“使用中止”と書いた付せんを張るという、原始的ながら確実な方法をとりながら作業を進めた。

ネットワークを利用した仕事の遅れをできるだけ減らそうと、各課ごとに順番にパソコンを生かすのではなく、各課1台ずつのパソコンをまず生かすという手順を踏んだ。作業は21日いっぱいにすべてのパソコンを稼働させるペースで進め、作業する情報管理室の職員5人は終日、対応に追われた。

市の公式ページは午後1時に復旧。市の出先機関のパソコンのチェックはこれからで、図書館のサーバの復旧ももうしばらく時間がかかりそうだ。

今回のウイルスの感染経路は、燕市立図書館と同じシステムを構築した小千谷市立図書館からとわかっている。また、同じシステムは県内10か所で導入されており、うち8台が感染の可能性のある対象システムという。同様のシステムを導入する三条市立図書館でも20日は館内に10台ほどあるパソコンをすべて止めてウイルスをチェックしたが、ウイルスは見つからなかった。

県も各市町村に対してウイルスに対する注意を呼びかけた。それも最初は電子メールだったが、ウイルスチェックなどのためインターネットにつなげられず、メールも見られない市町村があるため、あとからファクスに切り替わった。新潟県警も20日、ホームページにウイルスに関する情報を掲載している。

また、市民課などが利用する基幹ネットワークは、インターネットに接続するネットワークとは切り離しているため感染の恐れはなく、住民サービスに影響はなかった。

「Nimda」は、これまでのウイルスに多かった電子メールの添付ファイルという形式に限らず、ホームページにアクセスしただけで感染するという特徴をもつが、市は20日朝にウイルスの感染に気づいたものの、そのことでとくに周知を図ることはなかった。

ウイルス感染に対する対応マニュアルの整備といった危機管理は行っていないが、委託契約している燕三条FM「ラヂオは〜と」で緊急情報を流すという手も考えられる。市情報管理室では「これからメディアに対する広報依頼なども考えてゆきたい」としている。

また、「Nimda」はすでに明らかになっているセキュリティホールを利用したウイルスと言われており、それを防ぐための修正プログラムも公開されている。修正プログラムを施していれば、今回の感染はなかったと思われる。保守契約の詳細は明かでなく、契約の内容がウイルスによる被害の予防にまで及ぶかどうかわからないが、既知の問題に対応していなかったとなれば、業者の責任も問われるだろう。


【注】

電子メールをはじめ、ホームページの閲覧でも感染するなど、複数の感染方法をもつ新手のウイルス。パソコンに保存されたデータを破壊する可能性はあまりないが、感染先を探してサーバをスキャンするため、ネットワークのトラフィックが以上に増加、渋滞状況をつくり出すため、ネットワークが機能しなくなるなどの被害が出て、被害者がイコール加害者となる。米国から感染が広がり、18日から日本でも被害が相次いでいる。名称が“W32.Nimda”で逆から読むと“admin”(行政、管理)、さらに“23W”は“to 3 war”(第3次世界対戦へ)と読めることから、対米同時多発テロ事件との関連が疑われ、米FBIも捜査に乗り出している。

【関連リンク】

Nimda ワーム に関する情報(マイクロソフト)

自己増殖型不正プログラム「Nimda」について(新潟県警)

"W32.Nimda.A@mm"情報サイト(シマンテック)



燕三条のお悔やみ情報「縁をむすぶ」
三条パール金属スタジアム・サンファーム三条
公益財団法人燕西蒲勤労者福祉サービスセンター「タンポポ」
外山産業グループ 外山産業、外山工業、グリーンライフ、メッツ
損害保険・生命保険・資産運用のことなら株式会社エフピーエム
スノーピーク オフィシャルサイト アウトドア/ナチュラルライフスタイル用品 製品 製造・販売メーカー
スポンサードリンク