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東北7県からなる全国消防長会東北支部(山内伸一支部長)は、3日午前10時から燕三条ワシントンホテルで平成13年度警防実務研究会を開き、各支部で災害活動に従事し指揮をとる150人が参加し、災害や広域消防の現状などを勉強した。 同支部は青森、岩手、宮城、山形、福島、秋田、新潟の7県の消防長で構成。毎年、会場を回り持ちで警防実務研究会を開いており、ことしは三条地域消防本部が開催地で新潟県からは31の消防本部から78人が参加した。 欠席した森山一夫新潟消防長会会長の代理の水科三郎新潟県消防長会副会長が「警防実務の第一線におられる皆さんがこの研究会に参加されることは大変意義深いこと。これから行う3人の先生の講演が防災対策に大いに参考になることと思います」とあいさつ。開催地の三条地域消防本部の長谷部枢消防長は「三条地域は新潟県の中央部に位置し、刃物や金物、自動車関連の事業が盛んなまち。また、三条市には暖房機のメーカー、コロナさんがあり、きょうの講習会では石油暖房機器の基礎知識について話していただき、実りの多い充実した講習会になると思います」と話した。 研究会では、工学博士の青山清道新潟大学助教授が積雪期の地震防災について、佐藤泰雄仙台市消防局警防部警防課主幹兼警防係長が広域消防応援の現状と課題、の足立義彦(株)コロナ技術本部業界担当課長兼ライフ商品開発グループ課長が石油暖房機器の基礎知識についてそれぞれ講演した。 青山博士の講演では、東北地域が雪と地震の危険性から逃れられない中で生活を営んでいるため、被害が甚大だった三条地震や長岡地震を例に積雪期の地震の深刻さを話しながら将来、起こりうる大地震に備えるため、県内外から訪れるスキーヤーや高齢者を含む地元住民の参加の避難訓練の実施などを考察した。 とくに積雪時の地震は同時多発的に雪崩が起こる危険性が高く、東北地域では積雪期の年間約5か月間、いっそうの注意と対策が必要だと力説。直接的な雪崩の被害だけでなく、関東圏から訪れるスキーヤーがノーマルタイヤで高速道路を走ることで起こす事故や渋滞などの危険性も指摘し、県内で起こった地震のニュースをまとめたビデオを流しながら、さまざまな災害の状況を説明した。 参加者は、メモをとったり事前に手渡された資料に目をやりながら真剣な表情で聴講していた。 ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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