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三条市教育委員会は28日、8月20日から行っている三条市下保内の吉津川遺跡の遺跡発掘現場で発掘調査現地説明会を開き、そこから南の山手に位置する保内三王山古墳群との関連に興味が広がる古墳時代からの同遺跡を公開する。 午前10時からと午後2時からの2回、いずれも1時間半、田村浩司市教委生涯学習課主任の解説で遺構や遺物を見学。壊れやすいものを除いて直に手でさわることもできる。 国道403号線バイパス建設に伴う発掘調査で、一昨年行った確認調査で同所に4つの遺跡を確定。昨年は藤ノ木遺跡の発掘調査を行い、室町時代の屋敷跡などが見つかっている。 続いて今年度は8月20日から11月末まで吉津川遺跡本格調査を行っているもので、同遺跡のうち国道建設で破壊される4,500平方mが対象。地表30cm下に1200年前の平安時代、1.8m下に1500年前の古墳時代の地表が広がることがわかっている。すでに一昨年の試掘で古墳時代の甕(かめ)の破片を発見、復元している。 吉津川遺跡から2km近く南に保内三王山古墳群があり、古墳は吉津川遺跡から見渡せるように配置されていることから、古墳時代に豪族が住んだ場所の可能性もあり、両者を結びつける遺物の発見に期待が膨らむ。ただ、これまでの調査は平安時代の地層が中心で、古墳時代の調査はこれからが本番だ。 平安時代の地層からは柱や溝の跡が見つかっている。須恵器や土師器の破片も数多く出土。さらに新しく室町時代になるが、幅約3mの用水路や生活道具の下駄、くし、漆器、珠洲焼なども見つかっており、この機会に古代の三条、さらに大きく蒲原平野の礎の痕跡を目の当たりにと、見学を呼びかけている。 見学したい人は直接、会場へ出向く。問い合わせは三条市教育委員会生涯学習課吉津川遺跡現地事務所(電話:090-5774-4125)へ。 【関連リンク】 三条市歴史民俗産業資料館で遺跡発掘調査速報展(2001.4.28) 中部北陸自然歩道(遺跡説明)(三条市公式サイト) ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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