|
厨房料理道具の卸商社(株)エムテートリマツ(鳥部勝敏社長・燕市物流センター2)はこのほど、1本でラーメンの具と汁の両方を別々にすくいわけできる「具だくさん・汁きりレンゲ」を発売した。 ふつうのレンゲは汁をすくうにはいいが、具だけをすくうのが難しい。ラーメン店でスープに浮くコーンにイライラした経験のある人は多いだろう。具がすくいやすいように、穴あき型のレンゲを別に用意している店もあるが、この2つの機能を1本のレンゲにまとめられないかと考えたのが同社の新製品だ。 見た目は、レンゲの汁をすくう部分の左右の縁に3つずつ切り欠きをつけただけ。しかし、その効果は絶大。具を載せたまま簡単に汁を切ることができ、今までのイライラは何だったんだろう思うくらいで、まさにアイデアの勝利だ。 素材はラーメンスープや洗浄機の温度に耐えられるABS樹脂で、白、朱、黒の3色。柄の部分は使いやすいように緩やかにカーブをつけ、これからの季節はナベの卓上おたまとしても重宝するはずだ。参考上代250円。 今春、新潟市内のラーメン店の店主が「一つで汁も飲めて具だけすくえるレンゲがないか」と知り合いの燕市内のメーカーに提案したのがきっかけ。そのメーカー担当者と同社の鳥部一誠営業主任が友人だったことから共同で開発にあたり、長さ、角度、素材など試行錯誤を繰り返して完成させた。 鳥部営業主任は「最初は柄にカーブをつけなかったため汁をこぼしにくかったり、具だけ取るために汁を切る溝を3つにしたことで汁が切れすぎたり、別なデザインでは切れなかったり、あのころはかなりラーメンを食べましたね」と開発の苦労も今は笑い話。試作品ができると、出張先で客に使ってもらい、感想を求めた。 商品が完成すると、さっそく東急ハンズのバイヤーから気に入られ、10月20日に東海エリアで発行されたチラシに掲載された。24日には台紙も完成。今後は量販店、生協、通常の取引先などに販売を展開し、長期で10万本の販売を目標とする。 鳥部営業主任は「キッチンツールはもうほとんどが完成された形で、世間に今までなかったようなオリジナルを考えるのは難しく、社内からの提案や発想はわずかなもの。今回は実際にお客さんと接している店主からの提案で私たちが形にしました。業務用としても一般家庭としても使用できるので、積極的に販売していきたい」と意欲的だ。 【関連リンク】 ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
スポンサードリンク
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||