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人と人との縁をつないで情報を収集し、市民参加のまちづくりを提案する「ブッシュマンネットワーク」を主宰する三条市島田3、武士俣昭司さん(59)。まちづくりコーディネーターの資格を生かし、まちづくりに関わるイベントやワークショップを企画、運営しており、その協力者を募っている。 武士俣さんは「まちづくりは行政主導ではなく住民も参加して提案していかねければなりません。本当のまちづくりはきれいごとではできません。私はそのお手伝いをするために、やぶの中にいるブッシュマンのように影になって、いろいろな方向から仕掛けていきたいと考えています」と話す。 「まちづくりもデザインのひとつ」と三条デザイン研究会が設立されると同時に入会。研究会では工業、産業、住宅のエリア分け、道路にモニュメントの設置、壁画、並木通り、マンホールのふたに三条市の特色をデザインするなど、三条のまちのデザインをシミュレーションした。 また、都市計画の専門家で三条市のホープ計画に携わっている三条市人口定住懇談会座長の渡辺俊一東京理科大学教授と出会い、渡辺教授のバックアップでパソコンを使って個人、団体に参加してもらい「まちづくりネットワーク」を結成。ワークショップを開いて基調講演などを企画し、今も毎年フォーラムを開いている。 10月末には、まちづくりの考え方やワークショップの手法を勉強する“三条まちづくり塾”(事務局/三条市役所地域振興課内)の発起人の一人となり、NPOまちづくり学校の渡辺和顕さんや新潟大学の学生らとともに意見を交換した。 「市民はねだるもの、行政はしてくれるものという構図から脱却し、市民がまちづくりを提案するなら市民も勉強しなければなりません」と武士俣さん。まちがよくなることには誰もが賛成するが、例えば道路の造成では、立ち退きで生活圏を脅かされる人もいる。そこで、賛成する人は“正義”、反対する人は“悪”と色眼鏡で見られることを危惧する。それぞれ違った意見、エゴを認めたうえで条件など、創意工夫することが大切だと武士俣さんは言う。 また、市民が勉強するには、さまざまな分野の専門家が知恵や知識を結集し、相対的な勉強会をすればいいと考えた。そこで、まちづくりの勉強会や市民が主体のイベントなどの窓口になって、武士俣さんが専門家の意見を聞きながら企画を手伝うため、ブッシュマンネットワークを立ち上げた。 「イベントを企画するときなど、裏でいろいろな人と人とをつないでバックアップしています。一つの企画で動いていると多くの情報が集まり連鎖的に発想がわいてきます」。 8月に行ったおやこ劇場の「良寛さまとあそぼ!祭り」のみこしや、パルムで行った「よってけ祭り」のよさこいソーラン隊といったイベントの実現にも武士俣さんが協力した。 若者の意見を吸収しようと、以前からパソコン通信の電子会議室を利用している。しかし、参加する人が限られたり、有料だったりで、うまく機能していない。そのため、インターネットにも注目。ブッシュマンネットワークを稼働させようとパソコンを勉強中で、近いうちにホームページ製作やメール配信も考えており、その手伝いも募集している。 武士俣さんは「わからないことがあれば飛んでいきます。死ぬまで勉強です。みんなで考えようという姿勢のブッシュマンネットワークは誰でも参加できていつでもやめられます。かかった費用は割り勘が原則。いろいろな人に参加していただきたですね。今後はインターネットを利用してネットワークを拡大していきたい」と展開を話している。 ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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