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ことしで16年目を向かえた特定非営利活動法人(NPO)三条おやこ劇場(川瀬弓子理事長・正会員50人・子ども会員100人)は、親と子のつながりを核に、さまざまな活動を行っている。三条おやこ劇場の立ち上げから携わっている川瀬さんに今後の取り組みを聞いた。 川瀬さんは「今から45年前、九州の福岡で地域のおとなたちが子どもに質の高い演劇を見せたいという思いから生まれたサークルです。当時はお金を出し合って苦労しながら東京から劇団を呼んだそうです。その活動が全国に広まって地域でおやこ劇場が立ち上がりました」とおやこ劇場発足のいきさつを話す。 三条おやこ劇場の発足当初もメーンの活動は演劇鑑賞だったが、情報が発達し中央との格差が減り、加えて少子化や核家族化が進む中、活動の内容も変化を強いられた。 会員数も10年前は800人もいたが今では150人にまで減り、会費に頼る今までのやり方では難しくなってきた。 「創立当初からの“子ども文化”の理想は掲げておりますが、活動の中心は演劇鑑賞だけではなくなってきました。そこで平成12年に三条市ではじめて特定非営利法人に申請し認められ活動の場を広げていくことにしました」と川瀬さん。 現在、おやこ劇場は、生の演劇を鑑賞する文化鑑賞活動、地域の人や自然と触れ合う生涯学習活動、未就園児子育て会「ぽんたくらぶ」を通じて親子の触れ合う機会を与える子育て支援活動、会員向情報誌「じょんのび」での情報発信を行っている広報活動の4つを中心に行っている。 4つの活動の中でも、近年特に力を入れているのが子育て支援活動。入園までの親子で一緒にいられる時間を大切に過ごしてほしいと、平成11年4月に未就園児子育て会「ぽんたくらぶ」を発足。毎月2回40組の親子が「ぽんたくらぶ」で、親子の触れ合いを育んでいる。 川瀬さんは「ぽんたくらぶの発足は、会員の若いお母さんから声があがりました。このお母さんたちは保育園や幼稚園で同じ世代のお母さんたちと接しても話が通じないと相談を受け、就学以前から同じ世代のお母さんたちと接していきたい。お母さんたちの相談にのりたいと希望があり、“ぽんたくらぶ”ができました。その話を聞いたとき私の子どもが小さかったころと比べて、親や子どもを取り巻く環境が大きく変わっているんだと思いました」と話す。 実際、ぽんたくらぶの募集をかけたところ、定員40組をはるかに超える申し込みがあり、抽選するほどたった。これらの現状を踏まえ、今後の活動でも地域で助け合いながらマンツーマンでの親子のつながりを提案するファミリーサポートに力を入れていく。 ほかにも、三条市文化団体協議会、三条市青少年育成市民会議、ネットワーク三条、三条ひとひとフォーラム実行委員会等にも参画し活動の場を広げている。 会員の募集は事務局で年間を通じて行っており、演劇鑑賞や生涯学習活動など、より多くの人に参加してほしいと会員以外の参加も受け付けている。 最後に川瀬さんは「親と子のつながりを深いところから考えて、時代に変化にあわせながらすこしずつ中身を変えていかなければなりません。今までの活動のノウハウを引き継いでもらいながら、これからは若いお母さんたちに積極的に参加してもらいたいと考えています」と結んだ。 (特)三条おやこ劇場事務所0256-32-7446 ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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