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長崎屋東三条店が11日で26年の営業に幕引き(2002.2.12)

昭和50年にJR東三条駅前に開店した三条市東三条1、長崎屋東三条店(柴田剛店長)は11日で閉鎖となり、同日午後7時半の最後の閉店を約50人の来店客が見送り、26年の歴史に終止符を打った。

最後の客を見送る長崎屋東三条店

最後の客を見送る長崎屋東三条店

(株)長崎屋(本社・東京)は昨年10月、全84店舗のうち同東三条店を含む不採算店31店を2月11日で閉鎖と決めた。最終日までの間、全商品の割り引きセールや店で使用していた什器(じゅうき)なども販売、売り尽くした。最終11日も値下がり商品を求めたり、同店の最後を見届けたりする客でにぎわった。

深々と頭を下げる柴田店長

深々と頭を下げる柴田店長(左)

柴田店長は「きょう朝礼では地域のみなさまに感謝の気持ちを込めて最後の営業をするうように、そして市役所、商工会議所、商店街の方々に対しての感謝の気持ちなど30分ほど話をしました」。

閉店直前まで客に切れ目がないなか、最後のアナウンス。「26年に渡りご愛顧いただきました長崎屋東三条店は閉店することになりました。従業員一同、心から感謝申し上げます」と、がらんとした店内に響いた。

2度と客を迎えることのない2か所の出入り口には、柴田店長はじめ手の空いた従業員が整列し、店を後にする客に深々と頭を下げて見送った。

近所に住む男性(59)は、柴田店長に「娘が生まれた年に長崎屋が開店しました。きょうは長崎屋が最後と聞いておじゃましました」と声をかけた。東三条駅前で飲食業を営む女性(59)は「毎日、2度も3度も長崎屋に買い物に来ていました。悲しくて悔しくて残念で涙が出ます。まさかこんなことになるなんて」と目を潤ませた。

雪の舞う寒風の中、最後を見届ける客

雪の舞う寒風の中、最後を見届ける客

前日10日からの強い寒波の影響で雪が降り続き、路面は凍り始めていたが、正面玄関外には年配の女性や中高生など50人ほどが集まり、閉店を見守った。

最後の客を送り出した柴田店長と従業員は外に出て一列に並び、集まった人たちに「長い間、お世話になりました」と頭を下げると、「ありがとう!」という声と拍手が起こった。

女性の従業員の数人は涙を流し、拍手の中、うつむいたまま店内へ。柴田店長が出入り口にかぎをかけるとシャッターがゆっくりと降り、最後の営業を終えた。

あす12日は店のシャッターは降ろしているが、事務職などの社員は来店し残務処理にあたる。パートを含む従業員51人は、閉鎖に伴って約40人が希望退職し、数人は新しい職場が決まっている。

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