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西蒲・中之口村羽黒、蒲原中央自動車学校(田辺勇夫社長)は、平成13年12月に校舎をリニューアルにあわせて新設した食堂の食事の無料とし、さらに自宅前までドア・ツー・ドアで送迎するユニークなサービスを始め、教習生に好評だ。 食堂は午前11時半から午後6時半まで営業。教習生はしょうゆラーメンやビーフカレーなど6種類のメニューをいつでも無料で食べられる。マンガ本や雑誌も置いてあるので、実習や学科までの空き時間ものんびり待つことができるのもうれしい。 県内ではほかにも食堂を設ける自動車学校はあるが、無料でサービスするのは同校だけで、それだけでも教習生にとってポイントは高い。 そのうえドア・ツー・ドアの送迎。一般の路線バスの停留所のように、教習生から特定の最寄りの場所に集まってもらうのがふつうだが、同校では自宅の前まで送迎。とくに若い女性にとっては、夜にバスの停まるところから自宅までの往復の不安がなく、親にとっても安心だ。 自動車運転免許を取る人はここ数十年、増加の一途だったが、数年前から少子化の影響で減り始めている。とくに田んぼの真ん中にあり、公共の交通手段がない同校は危機感を強めた。 教習生の確保のために、教習生のニーズを把握し、生かしていこうと校舎のリニューアルを機に教習生からアンケートに答えてもらった。そのなかで、最も多かった要望が“食堂がほしい”。 その声にこたえるばかりか、さらに“無料”という大きな付加価値を上乗せして、これから運転免許を取る人たちに強烈にアピール。送迎でも、決まったルートを走るより時間も手間もかかるが、それよりも教習生や帰宅を待つ家族のことを第一に考えた。 「何もせず、教習生を待つ時代は終わった」と同校の萩原営業部長。教習生から給料をもらい、型通りのサービスではない教習生の気持ちになった総合的なサービスを心掛ける。 そうした姿勢は、授業の予約システムにも生かされる。予約はカードを使ったシステムが主流だが、同校では2人の女性スタッフが従来通り受け付け窓口で直接、応対する。 教習生の顔と名前を入校から1週間以内で覚え、一人ひとりの授業の進行状況を把握する。受け付けのときに声をかけ、教習生からの相談にも親身になって話に乗る。 萩原営業部長は「教習生との対話も便利さや価格の競争より対話重視で教習生の不安を取り除いていきたい。満足して卒業された方が一番の営業マンですから」。 これからも教習生との会話やアンケートを検討し、スタイルの新旧を問わずに教習生の立場に立った新しいサービスを模索ししてゆく。 ■関連リンク ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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