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(社)燕三条青年会議所(山田真一理事長)は、23日午後2時から三条市総合福祉センターで2月公開例会を開き、石川県金沢市に住む養護学校教諭、山元加津子さんを講師に「こどもの気持ちになれますか」のテーマで講演、生徒との心通わせたエピソードに約250人が耳を傾けた。 山田理事長が「山元先生の講演会に聴講に来る方は、ほとんどが女性と聞いています。きょうはJCのメンバーも多いので、いつもと反応が違うかもしれません。山元先生と大ちゃんが出会ったのも偶然ではありません。この場でみなさんと出会ったことも偶然ではありません。きょうはやさしい気持ちをお持ち帰りください」とあいさつして講演に移った。 山元さんは石川県立小松瀬養護学校の教諭で、平成9年に同校中等部生徒と共著で勤務先の養護学校中等部の生徒、原田大助さんとの共著で詩画集『さびしいときは心のかぜです』を出版。さらに生徒たちのエピソードを描いた著書『きいちゃん』は、来年度から小学校6年の国語の教科書に掲載される。 山元さんは、養護教諭という道を選んだ経緯から話した。富山大学4年生のとき、病欠の教諭に代わって小学校1年生の講師を頼まれ、子どもが大好きな反面、不安を抱えながら引き受けた。そこで得た子どもたちとの交流と理解ある校長の助言が決心させ、養護教諭に就いた。 その現場でのちに著書の出版に至る“きいちゃん”と出会う。“きいちゃん”は、高熱が原因で体が不自由になり、自力で日常生活を送ることが困難になった。教職は指導する立場ではなく、教諭、児童、生徒がお互いに学び合い、教え合って生きて行くのではないかということに気づかされた。 また、『さびしいときは心のかぜです』で共著の原田大助さんの直筆の詩をステージ上に設置したスクリーンに投影。その純真で汚れのない詩と絵からくみとられる子どもが素直に感じる自然の美しさや戦争の理不尽さを話した。 山元さんは「子どもの苦しみや一生懸命さは人によって違うし、比べられないもの。その子が苦しいといったら苦しいんです。みんな誰にも言えない苦しみをもっています。いろいろな表現で訴えているんです」と、理解しようとする視点や注意力を求めた。 会場には同会議所会員のほかにお母さんを中心に親の来場も多く、心打たれるエピソードや登校拒否になった中学生の話しに感動してハンカチを広げるお母さんもいた。 ■関連リンク ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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