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日本貿易振興会(ジェトロ)のミニLL産業交流事業の一環で、燕市と日本金属ハウスウエア工業組合は7日まで3日間、イタリアのメーカー役員を招き、燕市の事業所視察やセミナーを行って産業、経済で交流した。 金属加工メーカーのブカッティ・グループに傘下で、イタリア・ブレーシャ県ルメッザーネ市のイルカルル・ディ・ブカッティ社のクレメンティ・ブカッティ専務取締役(34)を招いた。同市産業界の指導的立場にあるブカッティ一族に属し、自身もグループの一企業の経営陣に就いている。 初日は遠藤商事(株)で流通の現場を視察、日本金属ハウスウェア工業組合と燕商工会議所では産地懇談会を開き地元企業の経営者と交流。次に訪れた(財)新潟県県央地域地場産業センターでは「ルメザーネの企業経営手法とイタリアの工業デザイン」についてセミナーを開き、同社の積極的な経営方針を紹介。技術視察では(株)中野科学を訪問し、酸化発色技術を生かしたステンレス製品の製造技術に興味を示した。 2日目は燕市の伝統工芸、鎚起銅器を製造する(株)玉川堂、(株)和田助製作所、山崎金属工業(株)を訪れ、伝統と最新の厨房用品の製造を視察した。 最終7日は、小林工業(株)を訪問。石川博彰副社長の案内でショールームと工場を視察しスプーンやナイフなどのテーブルウェアができるまでの工程を見学。ブカッティ専務取締役は、スプーンやナイフが一つの金属板から完成され袋に収めるまでを興味深く観察し、石川副社長と産業やルメッザーネ市の労働人口、退職後の年金など経営者としての話にも花を咲かせた。 日本貿易振興会は、平成8年度からLL産業交流事業を行っており、事業名の“LL”は“Local to Local(ローカル・トゥ・ローカル)”の頭文字で、国内と海外の特定地域の産業交流を図ることにちなむ。 海外の新技術やデザインの導入、共同研究の推進、企業誘致などによる新規産業の創出や地場産業の多角化、高度化を目指している。13年度までに170案件を支援しており、日本金属ハウスウエア工業組合もそのうちのひとつ。昨年4月に燕市と日本金属ハウスウエア工業組合からジェトロにLL産業交流事業を提案し、支援が決まった。 7月にはイタリアセミナーを燕市で開き、9月には燕市の企業の代表8人がルメッザーネ市の工場などを訪問している。
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