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第57回県展の洋画部門で県展賞に輝いた吉田町法花堂、横山静江さん(61)は、子育ての体験を作品に昇華させた。「かわいいだけでなく子育ての内面的なところを表現したかった」と話している。 横山さんには3人の娘があり、昨秋は孫が生まれて、娘とともに孫を世話する毎日。「子育ては夢中でしたが、孫となると冷静に見ることできます。かわいがるだけでなく、手を差し伸べたりときには突き放したり、そうやっていくことで子どもは大きくなっていきます」と横山さんは目を細める。 そんな日常から生まれた県展賞受賞作「母子(おやこ)1」。子どもを抱く母の姿をキャンバスに写し止めた。 子どものころから絵が好きで、学生時代も時間さえあれば絵筆を持った。本格的に絵画と向き合うようになったのは結婚し、子育てが一段落してから。子どもを寝かし、夫の帰宅を待つ間にキャンバスに向かった。 20号の作品を芸展に初出品し、初入選。その喜びが今に至る創作の原動力に。その後、東京の二科展で特選を受賞、県展も3年目に奨励賞を受賞。花の師範の免状も持つが、花は楽しむだけにして、さらに創作に没頭した。 休日には夫と一緒に美術館めぐり。庭には横山さんが種から丹精込めて育てた色とりどりの花が美しく咲く。手仕事が好きで洋裁、パッチワークも手掛ける。 まだ、県展賞の実感がない言う。「ひとつのことを継続することが大切。辛いことでも続けていれば気がつかなかったことが見えてきます。自分に足りないものを見つけるため、学ぶためにこれからも絵を続けていきたい」と、創作活動を通した自己の探求に飽くことを知らない。 |
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