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三条信用金庫(杉野良介理事長)とさんしん会(渡辺勝利会長)は、25日午後1時半から同金庫本店で第5回さんしん経済講演会を開き、テレビ番組「ニュースステーション」のレギュラーコメンテーターでおなじみの森永卓郎氏の講演会を行った。 経済界の著名人などを講師に年2回、講演会を開いており、さんしん会の会員や経営者ら約250人が参加した。 講師の森永氏は東京大学経済学部出身で日本経済研究センター、経済企画庁総合計画局などを経て1991年から三和総合研究所(現UFJ総合研究所)の主席研究員。 演題は「中小企業の今後と日本経済」だが、森永氏は「ニュースステーション」の舞台裏から話し始め、司会の久米宏に台本がないこと、コメンテーターは夜の予定を入れてはいけない、酒を飲んではいけない、不倫をしてはいけないなど5つの約束事や、タレントと文化人のギャラの違いをおもしろおかしく説明した。 それから本題に移り、「日本はとんでもない不況、こんなデフレは異常事態。政府がデフレに気づいたのに遅れた。また総務省統計局の発表も遅れた」と国の対応が後手に回ったことを指摘した。 「デフレでいいことは何もない。そう話したら多くのお母さんたちから“デフレを止めようなんて何言ってるのー、モノが安いのはいいことだー”と、おしかりの電話をたくさん受けたが、お母さんたちは自分のお父さんがリストラされたり給料が減らされると思っていない」。 一方でデフレを歓迎する人もいる。「それは日本の金持ち。金持ちの札束は銀行の貸し金庫の中にざくざく入っている。彼らが本当に欲しいのは株と土地。何でも安く買えるから金持ちはデフレが大好き」。 対策として、「景気を拡大するのは簡単。方法は2つあるが小泉さんが国会で“デフレを止める”という強い意志を示せばいい」と、トップの一言だけでデフレに歯止めをかけられるという得意の持論を展開した。 中小企業の今後には「今、中国という敵がいる。でも中国が日本に勝てないものがある。それは“センス”」と言い、森永氏は準備よく自分で用意したピカチュウのぬいぐるみを袋から取り出して見せた。 これには会場も大笑いしたが、すかさず森永氏は「このねずみは日本の産業より稼いだ。価格競争をしてはいけない。センスを磨くためには漫画でも何でも興味を示し、クリエイティブな脳みそにしなくてはいけない。何か新しいことがあったときに頭の中が切り替えられる人にならなくてはいけない」と柔軟な発想が大切だと伝えた。 森永氏はテレビで見せるような柔らかな口調で冗談も交えながら経済の仕組みや企業の生き残りなどポイントを話した。 ■関連リンク |
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