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spacer第三中で恒例の三条市総合防災訓練spacer(2002.7.29)

三条市は28日、三条市立第三中学校をメーン会場に平成14年度三条市総合防災訓練を行い、ライフライン関係機関、自治会など26団体2,000人が参加し、大地震を想定した震災対策訓練を行った。

三条市総合防災訓練の締めくくりは高層建物総合訓練の一斉放水

三条市総合防災訓練の締めくくりは高層建物総合訓練の一斉放水

三条市嵐北地区を震源に震度6弱の直下型の地震の発生したと想定。各地で道路が寸断、建物被害のほかに水道、電気、通信などにも大きな被害を生じ、生活手段を失った被害者が続出、情報伝達手段を奪われた状態として訓練した。

午前7時に三条市役所に緊急対策本部を設置し、市職員は情報収集しながら自主的に参集する情報収集伝達訓練、7時48分に高橋一夫三条市長が燕三条エフエム放送によるラジオを使った緊急割り込み放送の訓練を行った。

倒壊家屋からけが人を救出

倒壊家屋からけが人を救出

信濃川左岸石上大橋上流では、災害で消火栓が使用できないことを想定し三条地域消防本部と消防団が一斉放水訓練。現地対策本部を置く第三中グラウンドに関係機関が集結、互いに情報を伝達、共有した。

倒壊家屋救出訓練ではベニア板や段ボールで作った家屋やガレキの下敷きになっている要救助者を救助するため、消防本部の隊員や消防団員が電動ノコギリなどを使って倒壊家屋を裁断し、応急救護室へ搬送した。

住民の初期消火訓練では大きな鉄板に火を放ち、隊員の合図に合わせて消火器を持った住民が緊張した面持ちで消火。消火器の勢いに一瞬だじろぐ人もいたが、白い煙りとともに炎が消えるとほっとしていた。

住民による初期消火訓練

住民による初期消火訓練

倒壊家屋の出火を住民や消防団員が協力して消火するバケツリレーでは、60人ほどが参加し手際よくバケツを回して火を消した。

訓練の高層建物総合訓練では、第三中屋上に避難した救助者を助けるため、レスキュー隊がはしご車、救助工作車を使って救出。緊迫した中で実践さながらの訓練で、中学校の体育館の屋根まではしごが伸びると、見学の子どもたちは「はしご車だ。高ーい!」と活躍に目を輝かせていた。

救助が終わるとポンプ車、はしご車、小型ポンプ車など5台が体育館前に集結し、学校火災の消火と延焼防止の訓練が始まり、消火準備の整った隊員のホースから一斉に14本の水柱が上がった。

高層建物総合訓練で参加する予定だった消防防災ヘリコプターは、別な地域で2件の山岳救助に出動したため中止し、予定より20分ほど早く訓練は終了した。

終了宣言で高橋市長は「本日は本当に多くの方が訓練に参加していただきました。新潟地震から38年、阪神淡路大震災から7年たちました。地域ぐるみの防災を見直し、取り組み、安全のため自分たちの地域は自分たちで守り災害を最小限にとどめていくようにしなければなりません」と、ふだんからの災害に対する心構えを求めた。


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