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spacer三条一ノ木戸小5年生が伝統の鍛冶の技を体験spacer(2002.9.6)

三条市立一ノ木戸小学校(今井崇校長)の5年生116人は6日、三条市金子新田、鍛冶道場で鍛冶体験を行ない、児童は和釘の製作にチャレンジした。

和釘の頭を作ってご機嫌の一ノ木戸小5年生

和釘の頭を作ってご機嫌の一ノ木戸小5年生

5年生4クラスが午前と午後の2回に分けて体験したもので、午前10時からは58人が、さんじょう鍛冶集団の師範7人に指導を受けながら一人ひとりが和釘を作った。

小林由夫師範は「江戸時代に大水になると農家ではコメがとれなくて困った。いい代官様がいて、こういう釘を作りなさいと和釘を紹介し、作らせた。三条で作った和釘を全国に売り歩いた。腕のいい人はカマや包丁を作るようになっていった」と和釘の歴史や金物の町と呼ばれる由縁など説明した。

火床で材料を加熱

火床で材料を加熱

10センチほどの鉄を火づくりはしではさみ、900度近い火床(ほど)の中へ入れて加熱。真っ赤になった鉄を金敷の上に載せ、槌で叩いて形を作り頭の部分を作ったら再加熱して、再び槌で叩きながら反対側の先を細くとがらせていく。

子ども達は「たたく時はおもしろいけど、火の前にいると熱い」と汗を光らせて作業に集中。師範が熱した材料をリズミカルに金槌で叩く手本を見せると、「すげーなー、早わざ」と三条の伝統の技に目を丸くしていた。

「鍛冶やはもうかりますか?」と児童の唐突な質問に師範は一瞬、考えてから「もうかってます」と笑いながら答えていた。

一ノ木戸小学校では総合学習の一環として5年生の授業で、三条市はどうして「金物の町」と呼ばれるのか、どんな工場があるのかなどを、歴史、工程、機械、流通、人などのテーマの中で学習している。

鍛冶体験はことしで3回目。伝統的な工業である「鍛冶」の体験をとおして、鍛冶職人の伝統的な技術のすばらしさに直接ふれて、苦労や努力に思いを寄せ、モノづくりのおもしろさや難しさを実感してもらうのが目的だ。

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