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高橋一夫三条市長は10日午前9時半、三条市の4人目の名誉市民に決まった紙塑人形の鶴巻三郎さん(94)の自宅を訪れ、鶴巻さんに「名誉市民の証」を伝達した。 妻のマサさん、娘の斉藤純子さん、宮原松雄鶴栄会代表幹事、中村城翠三条美術協会理事長ら10人ほどが見守るなか、高橋市長は額に入れた「名誉市民の証」を鶴巻さんに手渡すと、鶴巻さんは「思いがけない栄誉をいただいたこと、ありがとうございます。生きている限り三条市に貢献し、尽くしたい。名誉ある証をいただきましたこと、ありがたくお礼申しあげます」と深く頭を下げて受け取った。 鶴巻さんは、腎臓をわずらって1カ月ほど入院し、8月31日に退院したばかり。それでもこの日はグレーのスーツで高橋市長らを迎えた。 「昔、東京へ出て来いと誘われたが、三条は捨てがたい。三条のために残りたいと思った」と、中央作家としての道を捨て、生まれ故郷での創作活動を決断したことが報われた思いから声を震わせて話していた。 鶴巻さんは明治41年に三条市で生まれ、和紙を使った紙塑人形の製法を考案。昭和21年に第2回日展で童人形「せんこはなび」で特選を受賞。41年に会員となった。また県展や市展の三条市での開催への尽力などさまざまな活動で三条市をはじめ県内の美術向上に力を尽くしている。 鶴巻さんを名誉市民に推薦しようと、市民グループの鶴栄会は15,000人、三条美術協会は2,000人の署名を集め、三条市長が教育委員会に諮問、答申して、9日の9月定例会で全会一致で鶴巻さんの名誉市民が決まった。三条市ではこれを記念して年内に鶴巻さんの作品展を開く。 |
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