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加茂で(株)鈴廣蒲鉾本店副社長が講演(2002.9.19)
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加茂商工会議所と同青年部(野本雅博会長・49人)は、19日午後7時から加茂市産業センターで公開セミナー「不況を吹き飛ばせ、不況脱出大作戦II」を開き、神奈川県小田原市、(株)鈴廣蒲鉾本店副社長の鈴木悌介氏(47)の講演を聴いた。
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加茂商工会議所の公開セミナー
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毎年、同青年部の9月例会で同商工会議所と合同で公開セミナーを開いている。同青年部員のほかに、同会議所一般会員、新津市や五泉市の青年部員など64人が参加し、「自社、自店の売上受注アップ」のテーマで聴講した。
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講師のの鈴木悌介(株)鈴廣蒲鉾本店副社長
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鈴木氏は神奈川県小田原市生まれ。上智大学経済学部を卒業、昭和56年にスズヒロUSA社長(米国・ロサンゼルス)に就任。平成8年に(株)鈴廣蒲鉾本店代表取締役副社長となり、鈴廣グループの各社社長、副社長に就任した。同社は慶応元年の創業から140年近いかまぼこの老舗で、現在は管理、生産、販売など国内外で7つの会社を経営し、幅広い事業を展開をしている。
鈴木氏は「全米制覇を夢に米国に渡り、米国で初めてカニ風味かまぼこを生産した。日本には絶対に帰ってこないつもりだったが、親父が急に亡くなるなどして小田原に帰ってきて11年になる」と話した。
同社企業理念は「食することは、生命をいただき生命を移し変えること。その一翼を担うのが私たちの仕事。かけがえのない地球の中で、この役割こそ我が天職」。魚や肉、野菜にも命があり、それを食べることは、その命を自分の命に移し変えるということ。食べ物屋の商売とは、その命をお客さまの命に移し変えること。これを考えるとやっていいことと、悪いことが見える。企業理念は何かあったときの物差しとなる。
社員にも夢やビジョンを与え、自分の仕事は世の中でどう意味があるのか感じてもらえるようにしているが、理念だけではメシは食えない。900人の社員の中でも情報はどういうふうにでも動く時代、できるだけ前線の情報を生かすため間違いのない判断のできる人を育てる。リアルタイムでどこがもうかって、どこがもうからないかを把握し、中期計画は5年後こうなっているという計画を財務諸表を使って練る。青臭い部分と売り上げや数字などのバランスが大切とした。
そして社是の「老舗にあって老舗にあらず」の言葉通り、「板かまぼこ屋だから、板かまぼこを死ぬまで作る」としながらも、古い物をただ守るのではなく商品やお客の嗜好(しこう)が変わることを理解し、古い会社を活性化させるために社員の役職を任期制にしたり、時代に合わせた経営について2時間あまり講演した。
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鈴廣蒲鉾
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