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燕三条JC5周年記念の山根一真氏講演会に300人(2002.10.25)
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(社)燕三条青年会議所(山田真一理事長)は、24日午後7時から県央地域地場産業振興センターで同青年会議所創立5周年記念事業の山根一真氏講演会を開き、ノンフィクション作家山根さんを講師に「『環業革命』で大地域力の創造へ〜メタルカラーのモノつくり新世紀〜」のテーマで300人が聴講した。
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燕三条青年会議所創立5周年記念事業の山根一真氏講演会
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山根さんはスーツやシャツをグレー系で統一したおしゃれな着こなし。まず「近いほうがいいですよね」とステージを降り、客席のすぐ前を右、左と歩きながら、手振りをまじえて語りかけるようにソフトな口調で話した。
1947年生まれ。獨協大学外国語学部卒業。日本の物づくりの底力を解き明かす「メタルカラーの時代」を週刊ポストに連載中。原点をアマゾンに環境問題でも精力的な仕事を続け、30年にわたる取材活動や1997年環境をふまえた新産業の創造を「環業革命」と命名し、その進展を訴えている。
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講師の山根一真さん
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ほかにもテレビ出演や雑誌の連載、著書の『メタルカラーの時代』、『デジタル産業革命』などさまざまなフィールドで活躍している。
「きょうは燕市のチタンの加工をしている、ホリエさんで取材をした。社長さんはチタンはこれまで軍事産業で使われてきた大変優れた金属で、それを世の中に出していくんだ、と話していた。今は鉄がモノづくりの基礎。チタンもそうなっていくのかなと思った。厳しい時代だがやろうと思えば仕事はいくらでもある。やらなければいけないことはいくらでもある」と話した。
メタルカラーとはホワイトカラー、ブルーカラーのようなえりの色で「戦後日本を持ち上げてきたのは、金属を使いモノを作ってきた働く人たち。そんな人たちを指す言葉がなかった。そこでさん然と輝く金属のえりを持った人たちをメタルカラーと呼んだ」と同タイトルの週刊ポスト連載の話を始めた。
「連載を始めたときは景気が良かった。ここ3年ほど元気がない。元気のいい人手をあげてください、すぐ取材に行きます。条件はひとつ、世界にひとつです。日本人はこの精神でやってきた」と続け、元気がないのはその精神を忘れかけているのではと、起業精神への回帰をうながした。
また、「今の日本という国はビジョンがない。田中角栄の列島改造論、あれはビジョンですよね。それにみんなが燃えた。時代のデザインが今は欠如している。景気の気は気分の気なんですよ。もっと元気を出させてほしいですよね」とモノづくりの話から、政治や経済、先のノーベル賞の話へと広がり、聴講者を飽きさせない濃い内容だった。
同青年会議所は1997年に三条、燕の2つの会議所が統合し創立5周年を迎えた記念行事の第3弾。あいさつで山田理事長は「さらなるモノづくりの町に発展させていくには何が必要か。総合的に地域に根差したモノづくりを考えていきたい」と話していた。
■関連リンク
社団法人燕三条青年会議所
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