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[NUM総合講座レポート(5)]杉野良介三条信用金庫理事長(2002.10.30)
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平成14年10月23日
テーマ:「中小企業金融と信用金庫」
講 師:杉野良介三条信用金庫理事長
新潟経営大学4年 黒石 良一(新井市)
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経営大4年黒石良一さん
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本日は三条信金の杉野理事長から学生への励ましと景気のお話をいただきました。景気が悪いといわれる現在の経済状況ではあるが、学生は悲観することなくがんばってほしいという理事長からのエールで講演は始まりました。そこでは、我が国の外貨準備高(世界1位)、ODA供与(9年連続で世界1位)、純金融資産残高(世界2位)、総貯蓄率(世界1位)などが示され、さらに我が国企業の99.7%をしめる約500万社の中小零細企業が雇用の4割を支えていること、技術力は高く特に応用技術は伝統的に高くペリー来航の7年後には国産船咸臨丸を製造し米国に向かっている話などを示されました。次に景気の話をいくつもの指標で示されました。特に、日米の産業別生産性の話では、内需市場向け中心製造業サービス業は米国に比べ労働生産性がかなり低く、流通の構造改革は終了し金融は進んでいるがそれ以外は今後必要であること、業態別金融機関の預金残高の推移では、大きいほど安全ではないかと思われがちだが、実体は違い地銀と信金で預金残高が高いことを示されたことが大変有意義でした。
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講師の杉野良介三条信用金庫理事長
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講演を聴いて、大手ばかりがよいわけではなく、中小企業にもよいところはたくさんあるという点に興味を持ちました。中小企業の中には高度な技術をたくさん持っている企業が多くあるのだから、就職を決める際には、企業の規模にこだわることはないということです。銀行でも、ペイオフで一番大きな都市銀行に預金が集まりがちですが、小さな地銀、信金の方が安全であるということにも驚きを感じました。我が国は経済的に困難な状況にありますが、将来を悲観することはありません。廃業が多い中で新しい企業が着実に増えています。そうした中でフロンティア精神を持った企業が多く生まれ、次の世代を担っていくことが期待できます。
就職が困難になり将来に期待を持ちにくい状況が続いていますが、本日は学生にとって明るいお話をいただき本当にありがとうございました。
NUM総合講座レポートについて |
新潟経営大学は、9月18日から12月18日まで14回にわたり平成14年度総合講座を開設。各回の講座について同大学学生からレポートしてもらい、掲載する。
総合講座では、産業界で活躍する人を講師に経営の現状や経営戦略などを講義してもらい、学生に地域企業の経営の現実を正しく理解させ、今後の学習計画や人生計画を考えてもらうこと目的とする。
今年度の統一テーマは「企業を活かす・新潟を創造する」。一般の人も無料で聴講できるいわば公開講座で、幅広い受講を呼びかけている。受講申し込みや問い合わせは同大学学務課(直通0256-53-4490)へ。講座の日程は次の通り。
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