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三条版地域通貨「らて」の実験流通がスタート(2002.11.4)
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三条市は1日、三条版地域通貨「らて」の実験流通をスタートし、さっそく2、3の2日間、開かれた三条市勤労青少年ホーム「ソレイユ三条」の文化祭で市民から地域通貨の流通を体験してもらった。
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三条版地域通貨の「100らて」をゲットしてにっこりの子どもたち
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三条市はコミュニティ再生、地域経済活性化、地球環境と地域環境の保全の3つを目的に、ことし6月から三条版地域通貨の導入を市民と行政が共同で検討。本格流通実施を前に課題や問題点、その改善策を検討するため11月1日から平成15年2月末までの4カ月間、実験流通を行なっている。
市が地域通貨を発行し、NPO法人が運営する方式で、国内では130以上の地域通貨が導入、あるいは検討されているが、自治体が地域通貨を発行する例はまれで、県内では初めての試みだ。
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三条版地域通貨「100らて」の表
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「100らて」の裏 |
三条版地域通貨「らて」は、会話の語尾の「〜です」「〜だよ」などの意味の三条の方言。縦7.5センチ、横15センチの千円札くらいの紙幣で、表には「100らて」の緑の文字に三条左衛門尉定明を図柄にした三条名物六角巻凧の写真を印刷。裏は紙幣を使った日付、名前、内容を書き込む10人分の欄があり、「お金と交換できません」「この紙幣を使ったときはありがとうと言って握手をしてください」とルールを明記する。
「1らて」は1円に換算し、今回の発行は「100らて」紙幣1種だけで5,000枚。実験流通後は本通貨と交換する。
実験ではボランティア登録や市民活動団体など何らかの形で地域貢献している人に配布した。使用はボランティアサービスを頼んだときのお礼や地元商店で買い物の支払い代金の一部に使える。
実際に地域通貨を使える商店は今のところパルム専門店街と数件の商店に限られ、代金の5%や10%と店側で決めた率で地域通貨で支払うことができる。参加店は常に募集している。
まずは地域を使ってもらおうと、ソレイユ三条の文化祭をプレイベントとした。文化祭ではバザーの売り上げなどをチャリティーとしていることから文化祭の実行委員会を地域貢献活動と認定。スタッフ約100人に「500らて」を配布したほか、売店で500円以上買い物をした人とイベントのヨーヨーつりに参加した子どもにも「100らて」ずつ配布した。
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にぎわうソレイユ三条文化祭
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地域通貨は会場内のさまざまなイベントで使うことができ、喫茶のオリジナルケーキセット250円は地域通貨「100らて」と現金150円、高井茂さん似顔絵コーナーは色紙代200円を「100らて」と100円、指編みマフラー体験100円は「100らて」か100円といった具合だ。
ケーキセットで「らて」を使った三条市の20歳代の男性は「(得した感じがして)うれしいですね。握手は新鮮で楽しかった」と買い物が楽しめたと話したが「ここでしか使えないんでしょう?」と始まったばかりの地域通貨で内容はよくわからないようだった。
会場を訪れた高橋一夫三条市長は「この通貨が回ってくると景気が良くなる。私の店も使えますと早く手を挙げたほうが、早く良くなる。通貨が商品の1割として使えるということは1割値引きしますとは違う。1割通貨がもらえますということ。もらった店もそれをさらに使える」と地域経済の活性化に期待していた。
プレイベント第2弾として10日に県央地場産センターで開かれる「きらめく越後アイラブ県央2002」の市民活動紹介コーナーでも体験できる。また、26日に参加店舗募集説明会を開く。問い合わせは三条市市長公室地域振興課(電話:0256-34-5511)か運営事務局のNPO法人コミュニティサポート(電話:0256-36-0630)へ。
■関連リンク
NPO法人コミュニティサポート
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