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資料館で未公開の三条文人作品を中心に展示(2002.12.22)
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三条市歴史民俗産業資料館(羽賀吉昭館長)では、21日から1月19日まで同資料館で所蔵品展を開き、最近、寄付を受けた未公開作の三条文人の作品を中心に周辺情報を加えて展示している。
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未公開の三条文人の作品を中心に展示する三条市歴史民俗産業資料館の所蔵品展
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「縁起もの」「巻梧石」「行田一族とその弟子」「松川親子」「藤本鉄石」と5つのコーナーに分類して掛け軸や屏風を展示し、参考作品の巻梧石の画帳も含めて合わせて15点を展示している。
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行田一族の先駆的存在、行田八海の『人物』
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それぞれの作品に周辺情報を記したパネルを添えているのが特徴だ。展示している江戸の画家、狩野梅笑の『鶴亀之図』。狩野梅笑は三条文人のルーツといわれる五十嵐華亭(1780〜1850)など多くの越後文人画家に画を教えた。
三条文人、行田雲濤(1798〜1853)は、『孔雀図』と『武者絵』を展示。その父の兄、行田八海(1771〜1818)の『人物』、雲濤の弟の林泰岳(1800〜83)の『林和静養鶏図』、雲濤に学んだ帰山雲涯(1830〜1903)の『夏景雨余』と『茂林清泉』を展示する。なかでも行田一族の先駆的存在の八海は現存する作品が少なく、貴重な作品だ。
三条文人、松川藤陰(1843〜1920)の『うずら』、松川藤華(1879〜1954)の『ふじに鯉』と、松川親子の作品は並べて展示。三条文人、村山半牧(1828〜1868)が画や思想で大きな影響を受けた藤本鉄石(1816〜62)の『青緑山水図』も展示しており、これらの情報が作品を鑑賞しながら自然に学ぶことができる。
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巻梧石の六曲一双屏風『春秋風景図』
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作品としては、巻梧石(1813〜79)の六曲一双屏風『春秋風景図』が圧巻だ。それぞれの屏風に山間の遠景を描写し、一方は春のサクラ、もう一方は秋の紅葉を描き込んで春秋を表現する。
金箔をふんだんに使い、季節を愛でる華やかな色彩の衣を着た人の生き生きとした仕草を描き込である。パノラマのように広がる雄大な景色と細密な描写が一体となった完成度の高い作品は、新年を祝うにもふさわしい。
午前9時から午後4時半まで開館、月曜と祝日の翌日は休館。年末年始休館は29日から1月3日まで。入場無料。問い合わせは同資料館(電話:0256-33-4446、メール:rekimin@city.sanjo.niigata.jp)へ。
■関連リンク
三条市歴史民俗産業資料館
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