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spacer三条地域消防本部初の女性消防士、武士俣さんspacer(2003.3.27)

三条地域広域事務組合(管理者・高橋一夫三条市長)は、4月1日付けで三条地域消防本部初の女性消防士として武士俣美奈さん(21)=三条市島田3=を採用した。武士俣さんは「一日も早く、使える人間になりたい」と張り切っている。

三条地域消防本部の初の女性消防士となった武士俣美奈さん

三条地域消防本部の初の女性消防士となった武士俣美奈さん

平成8年に広域消防として発足する以前の三条市消防本部は、事務職の臨時職員に女性を採用したことあるが、消防士としては武士俣さんが初めて。

武士俣さんは三条東高校を卒業、新潟医療技術専門学校救急救命士科で3年間学んでこの春、卒業。23日に救命士の国家試験を受験し、4月の発表を待っている。

子どものころからの夢は、看護婦さんになることだった。それが救急救命士を目指すようになったのは、高校3年生のとき。武士俣さんは日赤三条支部の活動に参加しており、救急員の資格を取るときに世話になった消防士が若くして亡くなった。そのお母さんから言われた「息子の分まで頑張って」が、心に残った。

その後、学校の進路指導室で看護学校を調べていて救命士の学校の資料が目に止まった。病院の看護士ではせっかくの救命士の資格も生かせないこともわかり、方向転換。最初に患者に接する救急救命士を目指した。

身長158センチと体格に恵まれているわけではないが、市内のバスケットチームに女性1人で加わったり、基礎体力づくりにジョギングを続けたりと、心身ともにバイタリティあふれる。

「私が入ったことで女性はいらないと言われることのないように頑張ります」と、これから続くであろう女性消防士ためにもと、責任を感じる。「学校で勉強してきたことは、基礎の基礎。一日も早く使える人間になりたい」と、朝の連ドラのヒロインのように明るく話す。

4月1日に辞令交付を受け、7日から9月までの半年間、新潟市の消防学校で消防業務全般を学び、木の葉が落ちるころに現場での初仕事を迎える。