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三条市の子どもの虐待防止ネットワーク連絡会(2003.5.29)
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28日開かれた三条市の子どもの虐待防止ネットワーク連絡会で、昨年度の児童虐待の相談は前年度と同数の52件だったことや具体的な事例が報告された。
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28日開かれた三条市の子どもの虐待防止ネットワーク連絡会
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三条市、三条市社会福祉事務所、市内の保育所、小・中学校、高校、新潟県地方法務局三条支局、新潟県中央児童相談所、医師会、警察、消防など構成団体から35人が出席した。
平成14年度の活動報告では、同ネットワーク事務局の三条市社会福祉課の家庭児童相談室で受け付けた虐待に関する相談状況などを報告した。
児童虐待での相談は昨年と同数の52件で、虐待の内訳はネグレクト(保護の怠慢、拒否)が34件と最も多く、次いで身体的虐待12件、心理的虐待6件で、性的虐待はなかった。主な虐待者は、実母35人、実父8人、義父5人、祖父母3人、伯父叔母1人。
ネグレクトの要因は、育児不安や育児能力不足による養育困難が考えられ、最近の傾向は若年の保護者による育児放棄が深刻で、おとな優先の生活スタイルや祖父母などへの親まかせ保育などをあげ、最大の問題は親が問題意識の薄さをあげた。
ある保育所の事例を紹介した。手が震えるなどチック症状だった幼児の母親が、やせて顔色が悪いため、母親に声をかけると「子どものことや夫のことで悩んでいる」と打ち明けられ、市の相談室を紹介した。
母親は幼児を連れての再婚で望まれて結婚したが、夫が過去のことまで嫉妬(しっと)深く、妻ばかりか幼児にも暴力が及んでいた。女性福祉相談所と警察の協力で母子を保護し、母親の望んだ離婚が成立、チック症状も改善した。
この事例では、保育所が母親のSOSをキャッチできなければ、さらに問題が深刻化していた恐れがあり、親を孤立させない対応が大切とした。
三条市子どもの虐待防止ネットワークは、三条市の18歳未満の子どもの虐待の予防、早期発見、早期介入など、子どもと家族への支援と援助体制の確立を目指して平成12年9月に設置された。
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