田上町は25日、先に行った三条、田上、栄、下田の4市町村の合併に対する住民意向調査の結果を発表、反対が賛成の約2.6倍にも達したことから佐藤邦義町長は結果を尊重し、4市町村での合併準備会から離脱する意向を明らかにした。

25日開かれた田上町議会の全員協議会

午前9時半から開かれた町議会の全員協議会で町企画商工課長が結果を説明。意向調査は18歳以上の町民を対象に12日に調査票を送付し、20日までに投かんしてもらった。

意向調査結果の円グラフ

回収は8,119で回収率は72.1％。4市町村の合併について「賛成」は23.3％（1,888）、「反対」61.0％（4,956）、「よく分からない」15.2％（1,232）、「無回答等」0.5％（43）だった。

佐藤町長は「結果を重く受け止めて、尊重しなくてはならないと考えている。この4市町村の合併準備会から離脱をしなければいけないと考えておりますので、ご理解いただきたいと思っています。残念な結果になりましたが、これは住民の皆さんの考えが表れたもの。今後、単独で行く町づくりを皆さんからもご提案いただきまして、厳しい状況ではありますが、住民の幸せを求めて、いい町づくりにまい進していきたい」と述べた。

合併離脱の考えを話す佐藤田上町長

合併はなくなったと理解していいかという町議の質問に佐藤町長は「当面は考えられないということ。加茂市は合併をしないと宣言しているし、新潟市は法定協に入り、10年間の新市の建設計画はできあがっているようですので、しばらくの間は考えないで行かなくてはいけないと思っている」と答えた。

午前10時半ころ閉会すると、佐藤町長は調査結果の報告と合併準備会の離脱の意向を伝えるため、さっそく三条、栄、下田の関係市町村長と合併準備会事務局へ出向いた。

全員協議会閉会後、さっそく公用車で三条市役所へ向かう佐藤田上町長

田上町では、4市町村での新市将来都市構想をもとに14会場で開いてきた町民説明会での参加者が400人余りと少なかったことから、佐藤町長はより多くの町民の意向を調査して田上町が進むべき方針を決めたいと、意向調査を行った。

県央東部合併は三条、燕、栄、下田の4市町村と、遅れて田上町が加わる形で進んできたが、燕市は先に行った合併住民投票で反対多数となり、少なくとも合併特例法期限内の合併は絶望的。田上町の離脱は飛び地になることなどもあって「やはり」という感が強いが、相次ぐ合併の枠組みの変更は残った三条、栄、下田の合併にもスケールメリットの面から影響を与えそうだ。意向調査の設問と回答結果は次の通り。

■Copyright C 2000-2002 kenoh.com Allrights Reserved.