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県央研究所がみそを生かした古米の食味改善効果を発表spacer(2004.2.11)

三条市吉田、(社)県央研究所(高野雅志理事長)は10日、県央地域地場産業振興センターで古米の付加価値化に関する研究の発表報告会を開き、みそを生かした古米の食味改善効果を報告した。

(社)県央研究所の古米の付加価値化に関する研究の発表報告会でみその上澄み水で炊いたコメを試食する参加者

(社)県央研究所の古米の付加価値化に関する研究の発表報告会でみその上澄み水で炊いたコメを試食する参加者

JA関係者や米の加工食品業者や弁当製造業など約80人が参加。同研究所は、みそを水に溶かした上澄み液を炊飯水に利用することで、古米特有のにおいが消えて食味が改良されることを研究した。

食味のいい米は表面、断面とも網状構造をもち、古米は新米に比べて網状構造が明らかに減少するが、赤みその上澄み液を使うと新米に迫る網状構造の再生がみられ、長期熟成のみそほど効果が高いことを報告した。

越後みその効果を熱く語る高野理事長

越後みその効果を熱く語る高野理事長

高野理事長は「子どものころ、体質的に古米の臭いがだめだったがみそを付けるとおいしくいただけたことを思い出させてもらった。先人の知恵、生きた参考書の中には必ずや科学的根拠がある」と研究動機を話した。

また、「長時間、熟成する越後みそにほかのみそにない特長を発見した」と、とくに地元の越後みそによる食味改善効果が大きいとした。

報告のあと炊飯実演を行った。熟成期間の異なる3種類のみそを上澄み液や水道水で実際に古米を炊き、試食してもらった。

参加者はみその上澄み液で炊いたご飯を「においは消えておいしい」と、その効果を自分の舌で確かめた。一方で弁当製造業者は、ご飯にわずかに色や塩味がつくことやコスト増につながることから「当社では商品化は難しい」と話していた。

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