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代官島ハウス組合が果樹ハウスのビニール張り始まるspacer(2004.3.11)

三条市代官島・井戸場地区の専業果樹農家を中心につくる代官島ハウス組合(石黒博之組合長・組合員15人)は、2月末からブドウとナシを栽培するハウスをビニールで覆う「ハウス張り」を行っており、着々と春作業が進んでいる。

巨大なハウスにビニールをかける作業はまるでガリバー旅行記のよう

巨大なハウスにビニールをかける作業はまるでガリバー旅行記のよう

シーズンオフの冬場は雪の重みでハウスがつぶれてしまうため骨組みを残してビニールを外し、春になると再びビニールを張る。ハウスは大きなものでテニスコート5面分、約1ヘクタールにもなり、1軒の農家でビニールを張ることは困難なことから、ハウス栽培を手掛ける農家で組合を構成し、組合員が総出で各組合員のハウスを順番に張っている。

ことしの作業は2月28日に始まった。組合員とその家族と合わせて40人が作業に参加し、男性はハウスの上でビニールを広げてバネという針金をジグザグにしたものを溝に入れてビニールを固定。女性はハウスの下で側面の上下のビニールを合わせるなどいして1棟30分から1時間でたちまち完成だ。

石黒組合長(39)は「大風ではビニールがふくらみ凧が挙がるようなったり、雨や雪が降ると滑ったりとハウス張りは危険な仕事。ビニールを張った後も風を心配したり、細かな温度管理と目が放せない」とハウス栽培の苦労をし、「大変な仕事ですが、素晴らしいブドウやナシを作るために、みんなで力を合わせて頑張っています」と消費者に喜んでもらうために労力は惜しまない。

三条市の果樹地帯は、雨が多いうえに信濃川と中ノ口川にはさまれて湿度が高く、肥沃な条件に恵まれてみずみずしい果物を実らせるが、雨が葉を傷め、病気にもかかりやすくする。ハウス栽培により、果実が雨に濡れるのを防ぎ、温度や湿度の調整で農薬の使用量も減らせる。

おまけに、おいしい果物を旬を待たずに味わえることから市場価値も高い。今、ハウス張りしている果樹園のブドウとナシは、7月中旬から収穫する。

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