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燕市でフィリピンの出稼ぎ女性の苦境を聞くフォーラム(2004.4.1) |
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フィリピンNGOフォーラム実行委員会(坂田光子委員長)と燕市国際交流協会(山崎悦次会長)は30日、NGOフォーラム「フィリピンの風」を開き、フィリピンから日本に出稼ぎに来た女性や日本人男性との間に生まれたJFC(ジャパニーズ・フィリピーノ・チルドレン)を支援する団体「DAWN(ドーン)」の代表らを講師に、フィリピンの出稼ぎ女性の現状などについて聴いた。
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フィリピンからの出稼ぎ女性の日本での経験を演じる「シクハイ」のメンバー
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DAWNは、女性に対する自立生計支援プロジェクト「シクハイ」や子どもたちへの教育支援も行っている。
フォーラムには50人余りが参加。講師はDAWN代表の、カルメリータ・ヌキさんと、シクハイのメンバー3人。シクハイのメンバーは日本での経験を基にした芝居を歌と踊りで演じ、実情を話した。
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DAWNのカルメリータ・ヌキ代表
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出稼ぎの契約とは違う過酷な労働条件。日本人男性との間に生まれた子どもを認知してもらえなかったり、父親の行方がわからなくなったりで経済的に困窮、精神的なダメージも受けた女性や子どもの苦境。そして、それらを乗り越えて自立しようとする女性への支援を行う同会の活動に理解を求めた。 ヌキさんは通訳を通して現状を伝えた。フィリピンでは貧困や雇用機会が少ないために出稼ぎを迫られ、出稼ぎ労働者は2003年12月で198カ国の700万人にのぼり、うち500万人が女性、日本への出稼ぎは73,000人で、サービス業やエンターテイナーと来日するが、実際はホステスとしてクラブなどで働いているという。 シクハイのメンバーの女性は、大学での勉強を続けようと日本へ出稼ぎに来たが、現実は想像と違っていた。来日するとすぐにプロモーターがパスポートを取り上げ、契約書ではホテルだった勤務先はクラブに、月20万円の給料は3万5000円余りに変わった。
さらに、マネジャーから同伴を強要され、JFCの増加は同伴による性的交渉が理由のひとつになっていると話した。参加者は報道では耳にしていても、次々と飛び出す赤裸々な発言、日本人が責任の一端を負っている問題に、ときには顔をしかめたり、ため息をついたりして聴き入っていた。
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