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三条市・月岡小の1学期終業式で校長は写真で水害を振り返って「これからが本当の夏休み」(2004.7.27) |
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7・13水害で決壊した堤防に近い三条市立月岡小学校(月岡茂久校長・児童357人)では27日、2週間ぶりに児童が登校し、1学期の終業式を行なった。
同校では、児童357人のうち半数以上の199人の家が水害で自宅が被害を受け、親類の家や避難所に身を寄せている。幸い校舎は床上浸水を免れ、終業式は午前9時45分から体育館で行った。
児童6人が欠席し、351人が出席。月岡校長は、2週間ぶりに元気に登校した児童の姿を見てほっとしたと話し、堤防が決壊した13日を児童に写真を見せて振り返った。
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浸水を免れたアサガオが元気に花を咲かせる
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13日は小川があふれ、児童が登校してからも激しい雨が降り続き、職員は通学路の確認に出掛けた。如法寺や曲渕など歩いて帰るには危険な地域は保護者の迎えを頼み、ほかは集団下校と計画した。 10時ころから地域の人たちが同校へ避難してきて、11時には音楽室なども避難者で満杯に。11時半ころ、給食を早めに食べ、児童は帰り支度をし、安全な地域の児童は迎えを待った。 午後1時10分ころ、グラウンドの方を見ると曲渕の方から濁った水が押し寄せてきた。濁流は新通川やグラウンドの縁にぶつかると、コロナの工場の方に流れていった。 どんどん水かさが増したが、床上まであと10cmというところで止まった。最終的に児童約350人、地域の人約400人が学校に避難し、一晩過ごした。夜中の11時ころ、三条市災害対策本部からほかの避難所へ移動するよう連絡が入り、寝ている児童を起こして市のバス16台に分乗して移動し、全児童が保護者の元へたどり着いたのは翌14日の午後6時35分だった。
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全国のJRCから届いた見舞いや手紙を張った掲示板
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月岡校長は「これから本当の夏休みですね。今、自分の家でできることをひとつでも最後までやり通してください。それがこの災害、困難に打ち勝つことです。みんなで手を取り合って、支え合って、困難に負けず、たくましく生きてください」と児童を励まし、一日も早い復興を願った。 また、2学期から市内の学校に転校する3人の児童がステージに上がりあいさつした。水害の被害のために急きょ転校することになった児童は「月岡小学校と離れるのが、すっごく辛いです。6年間みんなといっしょに過ごせて楽しかったです」と涙を流した。
三条市内の小中学校の1学期は23日までで、被害のなかった嵐北地区は23日に終業式を行った。嵐南地区では、26日に本成寺中学校、27日に月岡小学校が登校日として終業式を行い、そのほかは、29日に第一中学校、30日に西鱈田小学校、8月6日に条南小学校と南小学校、8月25日に四日町小学校が登校日としている。
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