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三条市の条南小学校で水害発生後、初めて児童が登校して全校集会(2004.8.6) |
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7・13水害で最後まで水が引かず、学校施設に大きな被害を受けた三条市立条南小学校(渡辺利男校長・児童386人)では、6日を登校日として水害発生以来、初めて児童が登校。児童は24日ぶりに学校で顔を合わせた。
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7・13水害発生以来、初めて児童が登校、中庭で全校集会を行った条南小学校
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体育館は浸水で床がだめになって使えないため、午前9時15分ころから中庭で全校集会を行った。渡辺校長は、水害発生から4日目の16日に全校児童の無事を確認し、「涙が出るほどうれしかった」と当時を振り返った。
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ステージの床までだめになった体育館
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しかし、1、2年生の体操着や鍵盤ハーモニカ、絵の具、児童の内ばきなどを助けることができなかったことを申し訳ないと話し、大勢の力を借りて学校が復旧したことから助け合いの大切さをを児童に伝えた。
復旧作業の混乱のなかで、間もなく夏休みは折り返そうとしているが、「健康に注意し、色々な体験をして楽しい夏休みにしてください」、さらに校舎の復旧工事は床をはがす作業に入っており、「大工さんが一生懸命、頑張っています。2学期にはきれいな学校になるのを期待しましょう」と児童を励ました。
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救うことができず、泥水につかった児童の道具
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同校では五十嵐川堤防が決壊した7月13日、午後1時ころに保護者に迎えに来てもらうなどして大半の児童は下校したが、迎えがなかった児童十数人と職員、避難してきた付近の100人余りが学校の2階以上で一夜を明かした。
校舎は床から約160cmの高さまで水が上がり、体育館を含めて1階はすべて浸水。同校児童の302世帯のうち、床上浸水116世帯、床下浸水32世帯の計148世帯、ほぼ5割の世帯が被害を受けた。
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ドアの窓の真ん中の高さまで浸水の跡が残る体育館
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13日、校舎への浸水が始まると、職員は体育館に避難していた人たちを2階以上に誘導。体育館に敷いていたござを巻くうちにバレーボールの支柱を立てる穴からぼこぼこと水が噴き出し、30分もしないうちにおとなでもぐってしまう深さになった。
中庭で飼っていたウサギやニワトリはゲージに入れて避難させたが、2羽のクジャクは間に合わず、運び出せなかった。飼育小屋の高い位置に止まり木があったからか、翌14日は鳴き声が聞こえたが、水が引いて15日に確認するとオスが死んでいた。渡辺校長は、児童もかわいがっていたのでショックを受けないよう、とくに児童には話していない。
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教室では床はがしの作業が急ピッチで進む
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同校では23日から27日までの5日間を全校学習日として臨時休校となった分の補習授業を行う。通知表は今回の水害で水につかったので作り直し、25日に児童に渡す。
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