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泥水につかったコンテナ1,000箱余りにのぼる遺物を洗い、乾燥(2004.8.19) |
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7・13水害で三条市嵐南地区の埋蔵文化財の収納倉庫3カ所も床上浸水の被害を受けた。水につかった遺物は3カ所合わせてコンテナ1,000箱余りにものぼり、三条市教育委員会では一ノ木戸小学校第二体育館(旧東高体育館)に遺物を移し、洗って乾かす気の遠くなるような作業を続けている。
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洗って乾かしている遺物のコンテナがぎっしり並ぶ一ノ木戸小第二体育館
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三条市教育委員会では、市内9カ所の旧教員住宅を埋蔵文化財の収納倉庫に利用し、市内各地で行われた遺跡発掘調査で見つかった土器や木製品といった遺物や機材を保管してきた。
今回の水害で嵐南地区にある4カ所のうち、3か所が床上10cmから160cmも浸水。泥水につかった遺物は合わせて1,000箱余りにのぼった。
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紙の資料を水で洗う作業
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このため、7月下旬に収納倉庫から遺物を運び出し、8月に入ると遺跡発掘の臨時職員が遺物をひとつずつ水洗いし、体育館に広げて乾かす作業を行っている。 水害から1カ月以上たち、コンテナに入った泥は乾いているが、洗うために水をかけると再び生ごみのようなにおいがし、トマトのへたやスパゲティなどのごみが出てくることも。 袋に入った紙の資料にも泥が入り、それを一枚ずつ取り出して洗う細かい作業はゴム手袋では扱えず、不衛生とはわかりながら素手で洗うしかないため、腕に発疹(ほっしん)ができた人もいる。
担当職員の話では、遺物はもともと土の中にあったので、水にぬれて壊れるといったことはないという。作業がいつ終わるか、めどは立っていないが、市教委では10月ころには終わりたいとしている。
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