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台風16号襲来前にナシの落果被害を最小限にと三条市・大島地区の生産者(2004.8.30) |
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台風16号が31日明け方に本県へ最接近すると予想されており、県内有数の果樹産地、三条市大島地区では前日30日、強風で果実が落ちる被害を最小限にしようと、防風網を張ったり、果樹棚を補強するなどの対応を急いだ。
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三条市大島地区で台風16号襲来を前にナシ「新興」の畑に暴風網を張る生産者
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新潟地方気象台は、台風16号の接近に伴う三条地域の強風は、30日夜遅くから31日昼前にかけてで、ピークは31日明け方としている。
大島地区の果樹生産者でつくる大島園芸新興協議会(山口昇会長・118人)の役員は29日、台風に対する対策会議を召集した。
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暴風網を用意するJAにいがた南蒲大島選果場
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31日は暴風域に入るため、同地区の生産物を集出荷するJAにいがた南蒲大島選果場を臨時休業と決めた。 さらに、生産者に出荷がピークのナシ「幸水」の収穫をできる限り前倒しで行い、防風網を張る、果樹棚を補強するといった対策を呼びかけた。 同地区で最も収量の多い「幸水」は、29、30日で収穫も終わるようだが、9月5日ころから出荷が始まる「豊水」など収穫を目前に控えているものもあり、台風の影響が心配される。 「豊水」は風に弱い品種で、19日夜から20日明け方にかけての台風15号の影響で約2割が落果している。
また、ハウス栽培の「新興」も収穫が目前。畑で防風網を張る生産者は、1個1kg近く大きく育ったナシを見上げ、「もうすぐ収穫なのに、もったいない。収穫直前に(台風が)くるのはやらねー」とぼやきながら作業を進めていた。
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