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中小企業大三条校で虚無僧尺八と現代尺八の競演(2004.9.20) |
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三条市上野原、中小企業大学校三条校(横谷直樹校長)は19日午後5時半から同大学ロビーで地域ふれあいコンサート「善養寺恵介・藤原道山の世界 in 三条校〜虚無僧尺八と現代尺八の竹の響」を開き、約120人が来場して邦楽の典雅な響き満喫してもらった。
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中小企業大学校三条校の地域ふれあいコンサートで尺八を奏でる善養寺さん(左)と藤原さん(右)
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出演は虚無僧尺八の達人、善養寺恵介さんと尺八界の貴公子とも称される藤原道山さん。対局ともいえるスタンスで活躍する2人の尺八奏者がコラボレーションを披露した。
2人とも東京生まれで東京芸術大学音楽部邦楽部を卒業。善養寺さんは1964年生まれで、人間国宝、故山口五郎師に師事。東京芸大音楽部非常勤講師を勤めた後、CDリリース、公演、教則本刊行など神如道の伝承する虚無僧尺八の演奏、教授を中心に活動する。
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弥彦山に沈む夕日を背に尺八を吹く善養寺さん
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藤原道山さんは1972年生まれで御前演奏を行っているほか、NHK邦楽オーディション合格、そしてCDもリリース。昨年はNHK紅白歌合戦に出演しており、尺八の魅力を伝えようとメディアに数多く出演している。 オープニングでまず、善養寺さんが三条市7・13水害で亡くなった人のめい福を祈って献奏。『鶴の巣籠・鹿の遠音』で2人の吹き合わせ、善養寺さんの根笹派錦風流『調・下り葉』、藤原さんのJ.S.バッハ作曲『無伴奏バイオリンパルティータ第三番ホ長調』と尺八の新旧ふたつの魅力を交互に聴かせた。
窓越しに弥彦山に沈む夕日を背に奏でる尺八の音色はまさに幽玄の世界。さらに下田村・越後明暗寺伝の『三谷』、中山晋平作曲の『砂山』と、新潟にちなんだ曲も演奏。来場した地元の邦楽愛好者や新潟大学の邦楽部の学生は、ふたつの音色に聴き入り、さまざまな音色を奏でる2人の指使い、あごの動かし方、口のあて方まで真剣に見入っていた。
同校は一昨年、開講10周年を迎えたのを機に学校開放を進めており、今回もその一環。今後も地元の学校として親しまれるよう、地域の人に足を運んでもらえる企画を考えている。
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中小企業大学校三条校
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