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長島山古志村長が講演、中越地震からの村の復興を語る(2005.2.25) |
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県央地域地場産業振興センターは24日、三条・燕地域リサーチコアでグローカル交流フェアー県央を開き、その一環として午後1時半から開いた特別講演会では、山古志村の長島忠美村長を講師に「必ず故郷に戻る!山古志村の復興を語る」のテーマで新潟県中越地震の体験などを聴いた。
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グローカル交流フェアー県央の一環で開かれた長島山古志村村長が講師の特別講演会
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中越地震で全村避難を強いられた山古志村。長島村長の復興へかける思いなどから、7・13水害で被害を受けた地元の人たちにも元気を出してもらおうと後援会を企画。
長島村長は震災発生時から変わらない防災服姿でステージに上がり、地震の体験、村の状況、救助の様子、復興への思いと話を進めた。 地滑りか何かで家が流されたと思ったほど地震の強烈な揺れを体験した長島村長。道路も通信手段もお手上げで、「まず状況を把握して、救助を要請すること」と歩いて役場へ向かったが、崩落に行く手を阻まれていったんは引き返した。
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講演する長島山古志村長
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携帯電話が使える場所をと、山の上に行って通信できる状態になったが、今度は電話がつながらず、ようやく親しい村長に電話がつながったのは、地震発生から4時間余りたった午後10時過ぎ。県への救援要請の連絡を頼み、11時過ぎにようやく県につながり、役場の防災無線が地震で壊れており、これが村から県への第一報だった。 長島村長は、全村避難を決めたことを、「私が村民に村を捨てろと言った」、「村民に対して生涯忘れ得ないおわびの部分」。「緑の山へ必ず帰る。絶対に捨てたんじゃない。みんなで帰ろう。できるだけ早く帰ろう」と村民に語りかけると、村民の目も同じ気持ちと訴えかけていたと話した。 現在、長岡市に間借りする村民の93%が村に戻りたいと思っている。長島村長は「だれ1人欠けても集落の機能を失う」と、これを100%にしたい強い思いを話し、「祭りや行事などが財産、それを受け継ぐ人が財産」とした。 最後に長島村長は、「1日も早く戻り、皆さんからも、ぜひわたしどもの所に来てもらいたい。何もないぶっきらぼうな村民ですが、ただありがとうと言いたい」と40分ほどで終わった。
会場ではハンカチで涙をふく人があり、「呼んでくださいね。皆さんと酒が飲みたい」と長島村長にエールを贈る人もいて、大きな拍手で長島村長を激励していた。
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