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三条の鍛冶の技を伝承する三条鍛冶道場が完成、19日オープン(2005.4.16)

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三条の鍛冶技術の伝承や産地の活性化を目的に研修や体験学習を行う施設、三条鍛冶道場が完成し、19日にオープンする。

19日オープンする三条鍛冶道場

19日オープンする三条鍛冶道場

三条市元町の浄土真宗本派本願寺、通称西別院の跡地を借りて三条市が建設した。敷地は3,300平方メートル、建物は研修室と体験場の2つからなる鉄骨平屋建て、延べ床面積458.43平方メートル。

体験場は鍛冶の実習を行う施設で、天井が高いのが特徴。大屋根の上には、昔の工場のように排気孔の役割をする越屋根を設け、外壁の色は炭の黒に窓枠につけた火の赤がアクセントに。

窓枠の赤がアクセントの研修室

窓枠の赤がアクセントの研修室

座学などを行う研修室は鉄の灰色で鍛冶をイメージした。建設事業費は、1億0920万円で、うち6550万円は国の補助金。

建設は昨年の7・13水害のために2カ月余り遅れ、昨年9月15日に工事着手、建物部分は3月中に完成。体験場のスプリングハンマーやコークス炉といった機械は、旧三条鍛冶道場や旧三条テクノスクールから移設した。外構工事は6月の完成で、それまで駐車場は一部しか使えない。

三条鍛冶道場は平成5年、三条市中央公民館が鍛冶職人の技を学ぶ教室「さんじょう鍛冶道場」を開設したのが始まり。その指導者として三条鍛冶の技を伝承する地元の職人が三条鍛冶集団をつくり、実習に必要な道具を自前で用意し、現存しない道具は製作した。

鍛冶道場は市の事業として定着、全国から受講者を集める一方、県外からも指導に呼ばれるまでになり、三条市の産業のスポークスマンとしても貢献している。

それにもかかわらず、実習は三条鍛冶集団のメンバーが経営する工場を借りて行っており、公設の専用施設が求められたのは当然。鍛冶道場を支えてきた関係者の夢がようやく実現する。オープンの19日は、午前10時から高橋一夫三条市長をはじめ関係者が出席して竣工式を行って完成を祝う。