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18日午前8時半をもって一新橋が通行止めに(2005.4.18)
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三条市では、五十嵐川災害復旧助成事業の橋の架け替え伴い、一新橋を18日午前8時半から全面通行止めにし、撤去工事の準備に入った。
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撤去工事のため、18日午前8時半に全面通行止めになった一新橋
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同事業による橋の架け替えは、三条市内の五十嵐川に架かる4本の橋で、一新橋はその皮切り。架け替える4本の橋のうち唯一の木橋。昭和8年、旧町名の一ノ木戸と新保を結ぶことから「一新橋」の名称で竣工した。
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解体のための足場設置工事
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その後、洪水による流出もあり、昭和27年に今の橋が完成してから50年余りたつ。昨年の7・13水害に中越地震が追い打ちをかけて傷みが激しく、架け替えに用地買収が伴わなので最初の着手となった。 新しい橋が供用開始となる平成19年6月まで車は通行できないが、ことし10月から11月ころにかけて歩行者と自転車が通行できる仮歩道橋設置工事を行う。 18日は午前8時半に両岸のたもとにバリケードを設置して封鎖。通行止めを知らないドライバーは、橋の前でUターンし、自転車に乗った人は「いつまで、渡らんねんだ〜」と赤い旗を振って通行止めを知らせる工事関係者に聞いていた。
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木の手すり越しの風景は見納め
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一方で一新橋の撤去を惜しんで見物に来る人もいる。河川敷からながめたり、写真を撮ったり、写生をしたり。田島に住む83歳の男性は、小学生のころに橋の上流側を泳いで渡ったこと、補修中で通られなかったときにJR橋をこっそり渡ったことを思い出し、「長い間、ご苦労だった」と感慨深げで、災害復旧の名の下に失われる郷土のシンボルの大きさを痛感させられている。
撤去工事は、足場を造ってから全長約108mの橋桁を10ブロックに分け、1ブロックずつ重機でつり上げて撤去する。撤去した木材はチップなどにして再利用する計画だが、橋の両側の「一新橋」、「いっしんばし」と刻まれた親柱2本は三条市で保存する。
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