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三条資料館で24日と5月8日に遺跡調査速報展の展示説明会(2005.4.21)

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三条市歴史民俗産業史料館(羽賀吉昭館長)では、5月8日まで同資料館で開いている遺跡発掘調査速報展2005にあわせて24日と5月8日の2回、同展の展示説明会を開く。

5月8日まで三条市歴史民俗産業資料館で開かれている遺跡発掘調査速報展2005

5月8日まで三条市歴史民俗産業資料館で開かれている遺跡発掘調査速報展2005

1年間に三条市教育委員会が三条市内で行った遺跡発掘調査の成果を公開、発表しようと毎年、速報展を開いている。今回の展示は昨年度、調査した川東(白山新田・古墳、平安室町時代)、新田川(下保内・平安、室町時代)、栄田(上野原・平安時代)、割前(白山新田・平安、室町時代)、そして近世三条城跡(元町・江戸時代)の5遺跡。それぞれの遺跡から出土した土器や木製品、石製品、さらに空中写真や遺物の出土状況、地図をパネルにして展示している。

ずらりと並ぶ出土した土器

ずらりと並ぶ出土した土器

注目は割前遺跡の井戸から出土した包丁。刃はさびて中ほどで折れているが、木製の柄はそのまま残っている。あわせて鍛冶作業で不純物が混じってできるかす、鉄滓(てっさい)や、ふいご、ふいごに風を送る道具の羽口(はぐち)が出土していることから、鍛冶にかかわる遺構と考えられる。

これまでも室町時代の遺跡から鉄滓が見つかっているが、同じ時代の遺跡から刃物が見つかったのは初めて。「金物のまち三条」の産業史を考えるうえで重要な意味をもつ成果となった。

割前遺跡で出土した包丁

割前遺跡で出土した包丁

ほかにも手が回らないほど大きいのにやけに口が小さくて用途がわからない甕(かめ)、近世三条城跡で確認された浄土真宗本願寺、通称西別院が創建されたときに境内造成用に敷かれたとされる粗砂の層など、興味深い成果を公開している。

24日と5月8日の展示説明会は、いずれも午後2時から開き、発掘調査担当職員がそれぞれの遺跡について詳しく説明するので、大勢の参加を呼びかけている。申し込みの必要はなく、参加したい人は当日、同資料館へ出向く。

■関連リンク

三条市歴史民俗産業資料館