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県央研究所30周年で高野理事長が夫婦合作の『風のつぶやき』出版(2005.5.10)
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三条市吉田、(社)県央研究所の創立30周年にあわせ、高野雅志同研究所理事長は自身が文、妻が挿絵を描いた夫婦のコラボレーションで、生活環境を考えるおとなの絵本『風のつぶやき』(1,500円)を出版、27日に発売する。
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(社)県央研究所の高野理事長が文、妻が挿絵を描いたおとなの絵本『風のつぶやき』
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A4判、107ページのハードカバーで、表紙は高野理事長の妻、貞子さんが描いた水彩画で飾る。同研究所のある三条市吉田の山と青空を水彩のにじみを生かした玄人はだしの絵で、その上に高野理事長自筆の書名「風のつぶやき」をのせた。
内容は昨年1年間、BSN新潟放送のラジオ番組「ふるさと散歩」に高野理事長が寄稿した原稿を一部、手直して収録する。ベースは高野理事長が「現代人の忘れもの」と題して行ってきた講演活動。現代の生活環境の諸問題を風刺し、カエルやイヌ、イネや土(べと)、雲など、人間以外の言葉をもたない対象物のつぶやきを代弁し、人間へのメッセージとして表現する。
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県央研究所30周年で『風のつぶやき』を出版する高野理事長
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つぶやきは全部で52。春夏秋冬の4つの編と他の編1編の計5編に分け、すべてのつぶやきに高野理事長の貞子さんの水彩の挿絵を添える。 春の編の「杉花粉のつぶやき」では、スギが大気汚染などに追いつめられて種を保存しようと花粉を飛ばすのに、それを花粉症の原因としての目の敵にする人間。高野理事長はスギになり代わって「人間って、なんて自分勝手な生き物なんだろう!」「おまえ達だけが生きているんじゃないぞ!」「おまえ達が追いつめられる番だぞ!」と警鐘を鳴らす。 他の編の「ウイルスのつぶやき」や「O-157のつぶやき」をはじめとした研究の現場から拾った題材もわかりやすい言葉に代えて表現し、声なき声を聴く心の耳をもつことが、真の環境改善と訴える。 同研究所は、昭和50年に設立した前身の高野食品相談所から数えてことしで30年の節目になる。高野理事長は、「本の出版を自分も含めてこれまでの反省の上に立って相手の立場になって考えられるように」との願いも込め、「忘れかけていたものを立ち止まって思い出してもらうきっかけになれば」と話している。
高野理事長は、この絵本を「夫婦合作本」と言い、これまで応援し続けてくれた貞子さんに対しての感謝の気持ちも込める。「夫婦はいちばん身近で空気のような存在だが、いちばん大事な人。いちばん大事な人を忘れていませんか」と、夫婦のきずなを再確認するメッセージになることも期待している。同書の問い合わせや申し込みは、関連会社の三条市吉田、アメニメント(株)(電話:0256-34-6724)へ。
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