竜巻と思われる突風で三条市西裏館2地内の工場の屋根が吹き飛ばされる-(2005.8.10)

10日午後1時半ころ、三条市内で発生した竜巻と思われる突風で三条市西裏館2地内の工場のトタン屋根が吹き飛ばされ、通りをはさんだ三条市東裏館2地内の自営業山田さん方に墜ちた。山田さんの妻(65)が乗っていた車に接触したが、けがはなかった。

吹き飛ばされて山田さん方に落下したアタンの屋根

竜巻と思われる突風で屋根が吹き飛んだ三条市西裏館2地内の工場

山田さんの話では、激しい雨が小降りになったので、集金に出かけようと車庫から普通乗用車に乗り込んだ。通りに出ようと左右を確認すると、右側の空が真っ黒い雲に覆われ、左側はあたりが揺れるような感じの風があり、怖くて道路に出られなかった。

そうこうするうちに、空をトタンのようなものがふわーっと飛んでいて、目の前の電線にあたり火花を散らした。

山田さんは、慌てて車をバックさせたが、そのトタンが向かってきて、トタンから逃げようとハンドルを切り、車を横向きに下がったところで「ドツンという感じではなく、ふわーっと寄りかかるような感じ」で、車の脇にトタンが落ちた。

トタンは山田さんの車に巻き付くような形になり、トタンの一部は車の下に入り込み、ドアにもぶつかった。

山田さんは、「わたしは死ぬんだと思った」と話していたが、車の屋根やガラスなどにはあたらなかったことが幸いした。また、トタン屋根は隣家の玄関先にも墜ちていた。

山田さん方では、カキの木が倒れ、1階のサッシが1枚割れて、部屋の奥までガラスが飛んだ。また、部屋にいた夫は、反対側の窓から外を見ていたらトタンや木などいろいろな物が飛んでいくのを見たと話していた。

また、この竜巻と思われる突風で、本町6地内では、飛んできた瓦などにぶつかり4人が軽いけがをした。第2産業道路近くの林町2地内でも住宅の瓦が落ち、下にあった車などに被害があったほか、風で風呂の煙突や車庫のシャッターや外壁、窓ガラスが割れたり、パイプ車庫が壊れたりした。

荒町地内では飛んできた物で、住宅の玄関が壊れるなどの被害もあったようだ。三条市の午後6時半までの被害状況報告では、竜巻による被害はけが人4人（軽傷）、住宅21棟、車両6台（被害程度不明）となっている。

午後1時29分、三条市消防本部撮影の竜巻の写真、わかりにくいが中央の微妙に色が変わっている部分が竜巻

竜巻と思われる突風で三条市西裏館2地内の工場の屋根が吹き飛ばされる(2005.8.10)