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三条市が市内の中学1年生すべてを対象に木工用工具学習(2005.10.27)
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三条の伝統産業で生産された木工用工具の使い方を子どもたちから身に付けてもらおうと、三条市では今年度から市内9中学校すべての1年生を対象に三条鍛冶道場で「木工用工具学習」を行っており、27日は第四中学校(斉藤英男校長)の1年3組32人が学習した。
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27日行われた三条第四中1年生の木工用工具学習
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三条では古くから大工道具の産地として知られるが、日常生活では大工道具を使うことはめったにない。子どもたちから三条の伝統産業にふれ、ふるさとを見直してもらおうと木工用工具学習を行っている。
学習は三条鍛冶道場を会場に木工のプロの大工などが、中学生に三条産の大工道具の正しい使い方を指導。学習で使う道具は市内のメーカーに提供を求めたところ、11社からのこぎり、かんな、金づち、曲尺、のみ、バール、ドライバー、きりなど、それぞれ木工用の道具を1クラス分、40点余りの寄付があった。
指導者は三条、栄、下田の各建築組合と三条職業訓練校が毎回3、4人を派遣する。学習に参加するのは、市内中学校の1年生合わせて32学級で、10月から1学級ずつ技術家庭の時間などを利用し、約1時間受講している。
第四中学校1年生が参加した27日は、坂井源一三条鍛冶道場館長が、ものづくりの楽しさは正しく道具を使うことからとアドバイスし、木工のプロから本物の道具を使う貴重な機会であることを話し、さっそく実技に挑戦した。
生徒は指導者からのこぎり、かんな、金づちの構造や使い方を教わった。指導者のかんながけの手本を披露、木を削る軽快な乾いた音とともに、薄皮をむくように削れてゆく様子に、生徒は目を丸くして「すっげー」、「かっけー」と感心していた。
実際に工具を使うと、まったく思うように使うことができず、プロの技を身をもって実感。指導者から「大工になるか?」と声をかけらると「難しー」と首を横に振って白旗だった。
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