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用水路に流された男の子を救助した山田隆司郎さんに三条署から感謝状(2005.11.10)
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三条署(猪股良二署長)は10日、大雨だった8月10日に三条市鶴田地内の下水溝に転落して流されていた2歳の男の子を救助した三条市鶴田4、無職山田隆司郎さん(73)に感謝状を贈った。
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猪股三条署長から感謝状を受ける山田隆司郎さん
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午前10時に山田さんが三条署を訪れ、猪股署長から山田さんに「山田さんも危険な状態のなか、助けていただいてありがたかったです」と感謝状を手渡した。
8月10日は、1日の雨量ではことし最高の153.0ミリ(三条市消防本部観測)を記録する大雨で、市内各所で道路冠水や停電が発生、さらに竜巻の被害もあった。
男の子は午後2時ころ、三条市立ふじの木保育園近くの自宅前で兄と遊んでいて、誤って幅0.6メートル、水深1.1メートルの下水溝に転落。そのまま12メートルほど先の幅2.8メートル、水深1.1メートルの用水路へ流された。
山田さんの家は、下水溝の合流点から用水路の下流側20mほどのところにあり、山田さんがごみを捨てようと外に出たときに女の人の叫び声が聞こえ、用水路を見ると水面すれすれに頭が出て流れてくる男の子を見つけた。
山田さんはとっさに用水路に入り、男の子が流れてくるのを待ち構えた。用水路の水は山田さんの胸近くに達して流れも速く、山田さんにとっても命の危険を感じる状況だった。
男の子は山田さんのところに達する直前で水中に沈んだが、水の中に手を入れると男の子の体にふれ、抱き上げるようにして引き上げ、家から出てきた山田さんの奥さんに男の子を渡した。男の子にけがはなかった。
「子どももおれも運がよかった。なんとしても助けなければという気持ちだけだった」と山田さん。感謝状には「素直にありがたいと思いますが、そんなに大したことをしたわけではないので、申し訳ない、恥ずかしいというような気持ちです」と恐縮していた。
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