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磨き屋シンジケートがオリジナル商品のビアマグを開発、16日から出展(2006.2.15)
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燕市の研磨業者を中心につくる共同受注グループ「磨き屋シンジケート」(小関鉄男チェアマン)は、初めてのオリジナル商品、ビアマグの開発に取り組んでおり、その試作品を16日から東京で開かれる大田区高度技術・技能展「第10回おおた工業フェア」に出展。受注から開発の「攻め」へと、新たな事業展開に踏み出す。
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共同受注グループ「磨き屋シンジケート」の会議
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開発しているビアマグは、ステンレス製の保温性の高い2層構造。それだけならふつうだが、ポイントは鏡面加工。同グループも研磨を手掛ける大ヒット商品、携帯デジタル音楽プレーヤー「iPod」と同様、文字通り鏡の代用となるほどに表面を平滑に、ぴかぴかに磨き上げ、一部につや消しのサテン加工も施す。
また、オリジナル商品のロゴマーク、同グループが講師を派遣した県のジョブカフェ事業「職人塾」に参加した東京の20歳代のクリエーターに依頼、制作した。
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磨き屋シンジケートのオリジナル商品のロゴ
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開発のきっかけは、見本市会場で研磨した地場産品を展示するたび、来場者から売ってほしいと頼まれること。それなら受注を待つだけではなく、積極的にオリジナル商品を開発して消費者へ届けようと発想を転換した。
その初披露となる第10回おおた工業フェアに間に合わせようと、試作品を急ピッチで製作中。フェア会場ではアンケートもとって来場者の反応や適正価格を探り、商品化につなげていく考えだ。
「発足当初はオリジナル商品など考えてもいなかった」と、事務局の高野雅也さん。中国に市場を奪われ、誇りを失いかけた研磨業者が「磨きがあるから燕がある」と自信を取り戻し、「自分たちの手で地場産業をなんとかしたい」という心意気がグループの精力的な活動の大きな原動力になっていると言う。
メディアでも盛んに取りあげられ、全国的にも地場産業再生の新たな脈動として注目を集めてきた磨き屋シンジケート。その殻を打ち破る新たな事業展開の試金石として今回のフェアでの評価が期待される。
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