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前燕市議会副議長、斉藤氏が新・燕市長選出馬を正式表明、合併特例債による箱物建設に反対、対立軸鮮明に(2006.3.23)
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新・燕市の市長選挙出馬のため斉藤紀美江氏(59)=燕市水道町3=は23日付けで燕市議会議員を辞職、この日午前11時から燕市東太田の後援会事務所で記者会見し、市長選立候補を正式に表明した。
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23日、新・燕市長選出馬で記者会見する斉藤紀美江氏
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会見には、斉藤氏の後援会の山口均会長、斉藤久子副会長、長谷川大介副会長、選対本部長の酒井基燕市議、川瀬和敏事務局長、宗村喜代子副事務局長らが出席した。
斉藤氏は、新市建設計画に盛り込まれた新庁舎建設は、道路整備費を含めて約44億円かかり、安易に進めるべきことではないとし「早期建設は見直すべき」と訴えた。産業ミュージアム建設についても見直しを行うとして「合併特例債をすべて使ってしまうのではなく、税金を慎重に使っていく」との財政方針を示した。
高橋甚一前市長が、新庁舎に防災センター機能をもたせて早期建設と訴えているのに対し、これまでの経験から災害時はリスクや災害用品の備蓄を分散させるのが一般的な考え方とし、新庁舎建設までは旧3市町庁舎を使った分庁方式とし、建て替えるなら吉田庁舎の位置が適当とした。
出馬の経緯については、燕・吉田・分水合併協議会の最終段階で「新市庁舎建設位置の決定」が突然、提案されたことに疑問をもち、同様に異議を唱える旧燕市議11人と意見書を提出したことを話した。
合併が目的であるかのような高橋前燕市長に対する不信感、まず、庁舎建設ありきという合併特例債すべてを使おうとする政治姿勢に不安感を抱いたが、一方で新市建設計画のすべてを否定するものではないとした。
旧燕市議時代は高橋前燕市長を応援したが、一貫性のなさに「高橋さんではだめだな」という思いと、新庁舎建設計画を止めなければという思いがあった。
市民からも「なんで3つもある庁舎を急いで造らなければならないのか」と無駄遣いを指摘する声を受け、議員グループから候補を模索するなか、擁立した候補が断念。あきらめきれず、悩んだ末、「いいまちをつくりたい。せっかく若い新しいまちが誕生したのだから、新しい風を送りたい。継続ではなく、これからが出発」と出馬に踏み切った決意を話した。
小林清分水前町長については、行政に精通し、基本的な評価はあるが、合併協議会の副会長だったので高橋前燕市長と政策的な違いが見られず、新しいまちは新しいやり方でと、賛同を求めた。
ほかに、子育て支援や障害者への支援、近隣市町村との協力で県立吉田病院を県内唯一の「こども病院」としての存続させる働きかけなどを訴え、「市民が本当に望むまちとは。地に足をつけ、原点に立って考えていかなければならない」、「市民とともに、職員とともに、知恵を出し合い、いいまちをつくっていきたい」と支援を求めた。
斉藤氏は、昭和22年燕市生まれ。県立三条東高校卒。平成11年に燕市議会議員に初当選し、平成15年4月の改選で再選。旧燕市議会では燕市初の女性副議長を務めた。市長選出馬に伴い、22日に議員辞職願いを提出し、23日付で辞職した。
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