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八十里越の9号トンネルが三条市側から県境に到達し、県境通過式で祝う(2006.8.31)
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完成すれば本県三条市と福島県只見町を結ぶ一般国道289号線(八十里越)。その県境をまたぐ9号トンネルが、平成14年8月に新潟県側坑口から工事を進めてから4年余りかけて県境に到達したことから31日、同トンネル内で県境通過式を開き、両市町の首長をはじめ約140人が参列して、県境到達を祝った。
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31日行われた一般国道289号・9号トンネル県境通過式
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八十里越は、本州を横断し太平洋と日本海を結ぶ一般国道289号のうち、新潟県三条市(旧下田村)から福島県南会津郡只見町にかけての延長21kmの峠越え計画区間。うち、新潟県が1.2km、福島県が7.8kmを施行し、その間の通行不能区間を含む11.8kmを国土交通省が権限代行により事業を行っている。昭和61年度に事業化、平成2年度に用地着手、平成9年度に工事用道路などの工事着手、平成9年度から本線工事に着手した。
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式典後、がっちり握手する高橋三条市長(左)と小沼只見町長(右)
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県境をまたぐ9号トンネルは、新潟県側1,702m、福島県側1,471mの延長3,173m。八十里越の14本のトンネルの中で最も長いトンネル。平成14年度に掘削に着手し、4年余りを費やして29日、新潟県側から1,702mの県境に到達した。トンネル工事は24時間2交代で行い1日2、3mずつ進むが、冬期間は豪雪地帯のため休まざるを得ない。9号トンネルの完成は数年後の見込み。
午前11時からの式典には、県境から300mほど新潟県側に会場を設営。来賓で八十里越地点開発促進期成同盟会会長の高橋一夫三条市長と同副会長の小沼昇只見町長をはじめ、両市町の議員、両県の担当職員、発注者の国土交通省北陸地方整備局長岡国道事務所、式典主催の西松・熊谷特定建設工事共同企業体工事関係者など約140人列席した。
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9号トンネルの入口
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9号トンネルの最奥、右の白いプレートが県境を表示、奥の岩盤は福島県
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坂上悟国交省北陸地方整備局長岡国道事務所長のあいさつのあと、工事概要説明、県境通過点握手、くす玉開披、来賓祝辞、両市町の酒蔵の酒で鏡開き、乾杯、万歳三唱を行い、県境到達を祝った。
県境通過点握手では、壇上で高橋三条市長と小沼只見町長をはじめ、両市町の議員、両県の関係者らがそれぞれ握手を交わした。そのまま壇上で、紅白のひもを引いてくす玉を開くと、中から「祝 県境通過」の垂れ幕が下がり、列席者から拍手が起こった。
祝辞で高橋三条市長は「全線開通の期待は大きい」、小沼只見町長は「この県境に立つと、いにしえの感動を覚えます」とそれぞれ、今後の工事の無事と早期開通を願った。
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