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今秋、クマの出没が相次ぐ三条市でついに被害者、クマ急襲の笠堀ダム遊歩道は閉鎖へ(2006.10.30)
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この秋、近年になくクマの出没情報が多発している三条市で30日、ついに被害者が出た。この日正午過ぎ、下田地区の笠堀ダムの遊歩道で散策中の新潟市の女性がクマに襲われ、頭を切るなどのけがをした。このため、三条市と三条署は、遊歩道を閉鎖するとともに、周辺への立ち入りには、鈴やラジオなど音の出る物を身に付けるなど十分な注意を呼びかけている。
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バリケードを設置して立ち入り禁止にした笠堀ダム入り口
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クマに襲われたのは、新潟市和納、無職田中弥生さん(60)。午後0時15分ころ、夫と2人で笠堀ダム入り口の駐車場に車をとめて遊歩道を歩き、ダムを越えて左の山道を15分ほど歩いたところで、右手の山側から突然、飛び出してきた体長1メートルほどのクマに襲われた。
その後、田中さん夫婦が駐車場へ歩いて戻るところを笠堀ダムで7・13水害後の砂利を撤去する工事をしていた作業員が見つけ、工事関係者が現場事務所から119番通報した。
田中さんは後頭部に長さ約3センチの裂傷、顔面裂傷、胸部打撲のけがをして三条市内の病院に運ばれたが、意識ははっきりしている。
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写真の右が笠堀ダム、そこから白く見える左へのびる遊歩道でクマに襲われた
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笠堀ダム周辺は紅葉が見ごろで連日、行楽客が入り込んでいる。この日も朝から観光客でにぎわったが、昼ころにいったん客足が途絶え、遊歩道周辺では田中さん夫婦だけだったようだ。
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遊歩道へ入るもう一方の入り口、笠堀川に架かるつり橋にも立ち入り禁止のテープ
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三条署と三条市では、ダム入り口ともう一方の遊歩道入り口の笠堀川に架かるつり橋の前に「立ち入り禁止」のテープやバリケード、クマに注意の看板を設置するなどして遊歩道を封鎖した。
ことしに入って三条市内でのクマによるけが人は、5月12日に吉ヶ平で山菜採りの男性が重傷を負って以来2人目で、秋になってからは初めて。三条市では、クマに対する警戒を強めるなかで被害者が出たことで、観光施設に設置しているクマに「注意」の看板すべてを「危険」などの警告度を高めた文字に変え、場所によっては「登山はお控え下さい」といった内容に差し替えることにした。
また、これまでクマの目撃情報がない大谷ダムでも、「クマに注意」の看板を設置することに。「周辺地域に立ち入るときは、鈴などの音が出る物を身に付けるなど十分注意してほしい」と三条市では、市民はじめ観光客にも呼びかけている。
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