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今冬の三条市の降雪累計はわずか2cmの記録的な暖冬で、三条地区ではいまだ除雪出動ゼロ (2007.1.31)
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三条市では、今冬の降雪累計は30日でわずか2cm。1月も終わろうというのに、山手の下田地区の一部以外に除雪出動していない。旧三条市でみると、平成5年度のからの過去13年間で全市一斉出動の初日が最も遅かったのは平成8年1月28日で、ことしはすでにそれより遅くなっている。
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三条市厚生会館のひさしの下で待機する三条市の除雪車
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三条市消防本部(西裏館)の観測では、今冬の初雪は昨冬と同じ12月3日。降雪は12月28日と1月5日の1cmずつ観測している。除雪は下田地区の遅場や葎谷を中心に12月29日から8回、部分除雪したが、下田庁舎付近での出動はなく、三条地区と栄地区での出動はまだ一度もない。
三条地区(旧三条市)では平成5年度以降、一斉除雪が最も多かったのは12年度の7回、逆に最も少なかったのは8年度、11年度、13年度のそれぞれ1回。市土木課によると、三条地区の一斉除雪にかかる費用は、1回で雪の状態などによって1,000万円から1,300万円くらいかかるという。
三条市全体で昨冬、除雪のほかに凍結防止剤散布、道路へのポール設置も含めた除雪費は2億6685万8713円。暖冬のおかげでそれが浮くので、市の厳しい財政には暖冬さまさまだが、一方で経済や農作物への影響、雪解け水の不足による渇水まで心配する人もあり、「冬は冬らしいほうが」と極端な暖冬を心配する声が増えている。
三条市消防本部が昭和53年以降でまとめた「降雪・積雪の推移」によると、降雪累計が最も少なかったのは昭和63年度の79cm、最深積雪が最も少なかったのは昭和53年度と平成3年度の13cmだが、今冬はその両方を下回る可能性が高まっている。
20年ほど勤務する土木課職員は「一度も除雪出動しなかったという年は自分の記憶にはない」。それでも除雪車いつでも出動できるようにメンテナンスを欠かさず、じっと出動を待っている。
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