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燕市の金属研磨業の人材育成を託した「磨き屋一番館」が竣工 (2007.4.25)
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燕市は25日、金属研磨業の後継者育成と新規開業促進のための人材育成施設として建設した「磨き屋一番館」=燕市小池=の竣工式を行い、完成を祝った。
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25日、竣工した磨き屋一番館
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午前10時から同所で行い、小林清市長はじめ市関係者、県議、工事関係者、燕研磨工業会の役員など約30人が出席。式辞で小林市長は「新たな産業の核となるよう期待している」と述べた。
中心となって指導にあたる燕研磨工業会のメンバーであり「にいがた県央マイスター」の田中三男さん、大原實さん、古関鐵男さんの3人を紹介。古関さんは「1人でも多くの研磨業者が生まれるよう努力する」と施設の完成を喜ぶとともに気を引き締めた。
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25日の竣工式
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左から県央マイスターの古関さん、大原さん、田中さん
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式典を行った技能訓練室では、昨年12月に磨き屋シンジケートが国立科学博物館「ものづくり展」出展のために磨いた軽自動車を展示。研修生の指導などにあたる大原さんが、直径約80センチもあるステンレス製の丸皿を磨くデモンストレーションを行うなど、研磨の技術力で出席者を驚かせていた。
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直径約80センチのステンレス製の丸皿を研磨するデモンストレーション
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磨き屋一番館では、後継者や就職、開業を目指す人などの研修生に市と燕研磨工業組合が奨励金や給与を支払いながら3年間、技術を学んでもらう「技能研修事業」、技能研修の修了者や研磨技能取得者のうち、開業を目指す人を対象にした貸し工場とする「開業支援事業」などを行う。
施設は、つばめ物産展示館の向かいに新築された鉄骨造平屋建て。敷地面積は約1,583平方メートルで、延べ床面積は732平方メートル。研修生の指導や体験学習をする技能訓練室が建物の半分を占め、羽布研磨機11台などがずらりと並ぶ。開業支援室は3室で、それぞれ羽布研磨機1台とサイクロン集じん機1台を設置。ほかに、研究開発室、検査・測定室、会議室などがある。総事業費は1億7,000万円。
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技能訓練室にずらりと並ぶ羽布研磨機
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技能訓練室
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同施設の運営・管理は、燕研磨工業会が組合化する燕研磨工業協同組合に燕市が委託し、5月1日にオープンする。また、先に募集した技能研修事業の研修生には、募集定員を2人上回る20歳代前半から30歳代半ばまでの7人の応募があり、5月7日に入校式を行う。
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国立科学博物館「ものづくり展」で磨いた軽自動車も展示
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