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NPOしただテラ小屋で9人が参加して昔ながらの鍛造技術で小出刃造り (2007.4.30)

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三条市出身のイラストレーター、遠藤ケイさんが代表を務める「NPOしただテラ小屋」は28日、遠藤さんの工房「庭月テラ小屋」=三条市庭月=で鍛冶道場・第1回小出刃刃造りを行い、9人が参加して昔ながらの鍛造技術で小出刃を製作した。

工房「庭月テラ小屋」で行われた鍛冶道場・第1回小出刃刃造り

工房「庭月テラ小屋」で行われた鍛冶道場・第1回小出刃刃造り

参加したのは、東京都の1人のほかは県内に住む男性ばかり。地元下田地区の鋏鍛冶(はさみかじ)、坂井さんが指導した。

「NPOしただテラ小屋」代表の遠藤さん

「NPOしただテラ小屋」代表の遠藤さん

左の地金から右の完成品までの小出刃の工程順に並べた

左の地金から右の完成品までの小出刃の工程順に並べた

工房は築110年の古民家。その土間の鍛冶場で、鋼と地金を鍛接(たんせつ)する工程から、昔ながらのふいごの火床(ほど)で火造り。焼き入れをして刃渡り約10センチの小魚おろし用の小出刃を完成させた。

参加者は全員が初心者で、ひとつの火床を順番に使い、順番待ちの間もほかの参加者の作業をじっくりと観察してイメージトレーングしていた。

作業を見守る遠藤さんは、現代の金属加工は型を抜いた材料を捨てるが、昔の鍛冶は無駄にすることはなく、「素材に対する考え方が違う」。素材をたたく音や感覚の違いで「素材の変化がわかる」と、五感を駆使する職人技を説明していた。

金づちの使い方から四苦八苦した新潟市北区の59歳の会社員は「お金で買えないものが自分で作れた」と充実感を味わい、三条市の20歳の会社員は「真っ赤になった鉄が形を変えていくところがおもしろかった」とものづくりの妙味を肌で感じていた。