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渡辺果樹園がブドウの樹液入りラーメン「ぶどう畑の謎麺」を共同開発 (2007.6.23)
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三条市井戸場、渡辺果樹園(渡辺康弘経営)では、ブドウの樹液を使った商品開発に取り組み、このほど樹液入りのラーメンのめん「ぶどう畑の謎麺」を新潟市内の販売会社や製麺会社とともに作った。
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「ぶどう畑の謎麺」を手に渡辺果樹園の渡辺康弘さん
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「ぶどう畑の謎麺」は、手延べ風の細めんの乾めん。めんの風味や食感を向上させる「かん水」に代えて、同果樹園で有機栽培するブドウの木の枝の切り口から流れ出す樹液を使う。
それと小麦粉、くちなし色素だけで作った体に優しい麺。渡辺さんの話では、多くのラーメンの麺に使われる「かん水」は、塩や炭酸ナトリウムや炭酸カリウムなどが含まれるが、樹液で代替したことで、使用することで「かん水」と同様のもちもちした食感を引き出せたという。
ブドウの木の剪定(せんてい)作業は、2月ころに行うが、根が活動していないので樹液は出ない。根が水を吸い上げ始めて葉が出る前、3月から4月ころに切った枝から、幹を上った水分が無色透明の樹液となって大量に流れ出し、太い枝なら1晩で一升瓶1本くらいになるという。
ブドウの樹液を使った新商品開発の発端は化粧水。樹液の中には、非常に吸収されやすい「コロイドミネラル」と呼ばれる状態で、カルシウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛などが含まれている。
同果樹園を経営する渡辺さんは、ブドウの樹液を使った化粧水でシミがとれると聞いたことがあった。「そんなにいいものなら作ってみよう」と知人などをモニターに樹液を配布した。
そのなかのひとりが、今回の麺の販売者、(有)アーリィバード=新潟市江南区=の石沢美樹男さん。石沢さんは、ほかの用途を模索し、坂井製粉製麺(有)=同市東区=と渡辺さんとともに樹液を使っためんを研究して試作品を完成。6月上旬に新潟市で開かれた「第2回新潟ラーメン博」でも販売し、注目を集めた。
渡辺さんの話では、ブドウの樹液を麺はおそらくオンリーワンの商品。今後はブドウの生産農家に協力してもらい、三条の特産に、さらに新潟地鶏のだしや県内産の塩と組み合わせて新潟の特産になればと夢を膨らませる。
「ぶどう畑の謎麺」は、試作段階で合わせたスープはないが、塩味かこれからの季節は冷やし中華で味わってもらうとおいしいと渡辺さんは言う。量産していないが、同果樹園のイベントなどで2人前200円で販売している。問い合わせは渡辺果樹園(電話:0256-34-5470、電子メール:info@nature-farm.com)へ。
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